ABCにっき

元司法試験受験生、現在LLM準備中の者のブログです。R1予備試験、R2司法試験、弁護士。(一部PRを含みます)

0.投資信託の積み立て日記

4月分から楽天証券で投資信託の積立を始めたので、受け渡し等がある度に記録をつけていくことにしました。
2020年4月分がかなり好調だったので、この調子で額を伸ばしていきたいところですが、どうなるでしょうか。


楽天証券で、楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を、毎月12,500円ずつ積み立てています。



今回は、4回目の7月分が受け渡されました。
100,000円投資している状態です。
いくらになっているでしょうか。

参考:投資信託積み立てにっき【6月分】


1.現在の様子


現在の様子です。

スクリーンショット 2020-07-11 20.44.22

100,000円の積み立てに対して108,620円となったので、8,620円のプラスです。
楽天ポイント1,000ポイントもあわせると9,620円のプラスです。
順調に利益を大きくできています。



スクリーンショット 2020-07-11 20.47.16



それはつまり毎回の取得単価がジリジリ積み上がっているという意味でもあります。
そういう意味ではまだまだ積立投資の旨みを感じづらいところではあります。
焦らずにこの調子で積み立てていこうと思います。








2.楽天証券でNISA口座で投資信託の積立をする

毎度日記をつける度に説明書きを書くのもアレなので、詳しくは5月分の記事にまとめてあります。
どのように買っているのか参考にしたい方はぜひ覗いてみてください。





何か動きがある度に更新をします。
投資信託が吉と出るか凶と出るか、楽しみに(できれば吉を願って)待っていてください。







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0.短答平均点・受験人数発表(速報)を受けて

2020年7月8日に、第二回伊藤塾司法試験全国統一模試の、短答部分の受験人数と平均点の速報が出ていました。
大きな傾向としては予想通りだったものの、想定以上の内容となっていたため、念の為分析(というほどのものではなくて、妄言程度のものですが)をしておくことにしました。




平均点に関する内容を含むため、未受験等で影響を受けたくないという方は、念のためご注意ください。

参考:(ネタバレなし)伊藤塾司法試験模試第2回 振り返り(メモ)











1.発表内容の概要

具体的な発表内容については、リンク先の公式発表を参照してみてください。
参照:「司法試験 全国統一模試 第2回」(短答式)受験者数と平均点【速報】


今回の速報値は、東京会場A日程で受験した人77名(うち1名は21年以降受験者、以降断りなく全体について触れる際は1名除く76名について記載)の採点結果を公表したものでした。
このうち、初受験は58名、再受験は18名となっていました。



想定以上と言ったのは、平均点が129.9点と、かなり高得点とも思える点数となっていたことです。
第一回の平均は102.8点だったことをふまえると、かなりの得点の上昇がみられます。
また、例年の司法試験の短答の全体の平均点が115点前後で推移していることを考えても、高めの数字です。
どのように考えればよいでしょうか。

2.原因の簡単な分析

結論としては、いずれも母数が少ないため、適切な検討はできない、というところに落ち着きそうですが、原因として考えられるのは、次のようなところでしょうか。

  1. 司法試験の延期により、短答の勉強期間が伸びたことで、受験生全体について、短答の実力が上がっている。
  2. 受験生全体のうち、相対的に短答の点数が高い者が受験をしていたため、点数が高く出ている。
  3. 問題がそうとう簡単だった。

まず、1.の受験生全体の実力が上がっている、という点については、受験者4000人強の傾向を語るのにわずか76人のサンプルはあまりに少ないため、検証しがたいように思います。
とはいえ、一番懸念すべきことは、受験生全体のレベルが上がったことで、短答の足切りラインが上昇することのような、合否に直結しうる点でしょう。
そのため、これから集計対象の人数が増えてきた際に、また注意して見ていきたいと考えました。




次に、2.の受験層の偏りの点があります。
私自身としては、これが大きい要因なのではないかと考えています。
具体的には、
  • 複数回受験の受験者が極端に少ない。
  • 新卒の未修の平均点がかなり高い。
のような点を捉えて、このように考えました。



まず、現状として、司法試験の合格者を、新卒/複数回受験者、未修/既修で4つに分けた際、大きく分けて次のような傾向があるといえます。
  • 新卒受験者の合格率が相対的に高い。
  • 未修受験者の合格率は相対的に低い。
(参考:令和元年司法試験の結果 及び元データである令和元年司法試験法科大学院等別合格者数等)

そのため、やや雑な議論にはなりますが、新卒の割合が増えれば、相対的に平均点は高まりますし、未修の割合が高まれば、原則として、相対的に平均点が低くなります。



令和二年の司法試験の新卒受験者は多くとも1715人、複数回受験者は、少なくとも2511人です(確定していないのは、予備試験合格の資格に基づいて受験する者のうち、複数回受験者の人数が公表されていないためです)。
(参考:令和2年司法試験の実施について)
そのため、新卒:複数回の比は、おおよそ2:3になります。
その一方、今回の速報値では、おおよそ4:1となっていました。
この母集団の本番との異なりが、平均点の上昇の主要因と考えます。


現に、複数回受験者の平均点は122.4点、新卒受験者の平均点は132.3点となっています。
本来の人数比によって計算をすると、全体の平均点は126.4点となり、多少下がります。



また、以上の話によるならば、新卒未修の平均点は新卒既修の平均点を下回っていそうですが、現実には、新卒未修の平均点が上回っています
実際の合格者の属性からすると、考えづらいことではあるので、これは新卒未修の方の中でも学習が進んでいた方が受験していたものと考えるのが妥当でしょう。
そもそも、新卒未修の方は4人のみだったため、属性で語るよりは個人の資質によるところが大きく、なんともいえないところです。


このように、受験層の偏りが平均点の上昇に寄与しているものと考えます。
例年の司法試験の、短答合格者のみの短答平均点が125点強で推移していることを考えると、先ほどの修正(?)した平均点とほど近く、ある程度妥当な解釈かなあと感じています。




とはいえ、3.問題が簡単だったというのもあるものと考えます。
受験者が毎回異なることから一概に比較することは困難ですが、過去のTKC短答テストでも出ていないような平均点であるためです。
また、今回の模試の受験者全員が短答に合格することを前提に、本試験の短答合格者平均と今回の模試の平均点を比較しているのには、あまり現実的ではないのでは、とも思えるためです。




なんにせよ、妙に速報値の平均点が高かったことから直ちに焦る必要があるとまではいえないまでも、1.受験者全体の実力が上がっているということは検証できていないことから、気を抜かずに学習していくことになりそうです。
(よくあるまとめサイトのような締めになってしまいました。)

3.個人的な反省

このように大急ぎで検討(というよりは言い訳)をしているのは、憲法で全体の平均点を下回っていたためです。
(参照:(弱ネタバレ)伊藤塾全国模試第二回短答振り返り(メモ))
今後選択肢や問題ごとの正答率等が公表されてくると思うので、それらのデータを元に、反省点を真摯に受け止めていきたいところです。

4.おわりに

3月以来の模試となり、久々に他の受験生と実力を比べられる機会があり、緊迫感が高まってきました。
今後も次々に結果が発表されることになると思いますが、焦らず、ただ学ぶべきところは学んで、無事合格できるように準備を続けていきたいと思います。


★関連記事
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0.伊藤塾全国統一模試短答の自己採点

先日受験した伊藤塾の司法試験模試の短答部分の自己採点をしたため、簡単に振り返ることにしました。
難易度が推測できそうな自己採点の結果と、かなりおおざっぱな出題分野についての言及があるため、ネタバレが気になる方はご注意ください。

↓ネタバレがない簡単な振り返りはこちらです。↓
(ネタバレなし)伊藤塾司法試験模試第2回 振り返り(メモ)















1.民法短答の振り返り

自己採点結果:61点/75点

総則・物権範囲をサクサク解き進めることができたので、点数を期待したが、家族法部分で伸び悩んだ。
まだ復習はしきっていないが、過去問肢もあったと思うし、間違えたものがあったと思う。


また、消去法に頼ることになった問題で、自信のある選択肢として判断材料としたものの正誤を間違えたものがあった。
そうなってしまうとどうしようもないため、気をつけようと思った。
具体的には、今から過去問肢以外で出たやや細かな判例知識を確認する余裕はないため、過去問肢を復習する中で、論文でも出題がありそうな判例知識と、条文知識をストックできるようにする。
中日か短答前夜に家族法部分の六法を素読してもいいなと思った(くらいには家族法部分で落とした)。


平均点が出ていないのでなんともいえないが、もう少し点数が取れるべきセットだったのだと思う。
ただ、短期間の確認でなんとかなりそうな家族法中心に復習をすればよさそうだと考えられたのは、安心材料かもしれない。

2.憲法短答の振り返り

自己採点結果:31点/50点

得点率が6割ちょっとで、今回の科目では一番悪かった。
3択セットで3点の形式を中心に間違えが続き、点が伸び悩んだ。
こちらも、ある程度確信があると思っていた問題を複数間違えており、頭を抱えた。


IMG_6527
(試験中にあいまいな問題と確実と思っていた問題の数から点数の期待値を出そうと考えていたが、確実なものをポロポロと落としていた)



特定の分野を中心に間違えたという印象もなく、こちらも過去問肢を中心に復習をしようと考えた。
ざっと見ると基本権部分でシンプルな読み間違いによる失点がいくつかあって、どちらかといえば統治の条文を読むこと等で点数が上乗せできるように思えた。

3.刑法短答の振り返り

自己採点結果:46点/50点

今回だと一番高い得点割合になり、9割も超えた。
解いている途中にも「これは40点は固いな」という感触があり、あまり不思議はない。
間違えた2問のうち1問は問題文の勘違いだったこともあり、どちらかというと満点が狙えた、という感想。


過去問を繰り返したのと、条文理解が進んで、難易度が低い(?)問題の確度が高まっているように感じた。
細かな条文知識を直前におさえれば、中日に基本刑法のマーク箇所を確認する予定であることを踏まえれば安心できるかもしれない。
とはいえ、油断せずに過去問を解き続けよう。


4.全体の振り返り

自己採点結果:138点/175点

8割にはわずかに届かず。
個人的には満足な結果だが、周りの人で140点を超えている人がちらほらいるため、負けてはいられない。
本番では140点を超えられるようにしたいし、同じく購入している辰已模試の短答でも同程度の点数が取れるか確認してみる。


これからも基本的には過去問肢を解き続ける方針の予定だが、家族法分野についてはどこかでてこいれをしてもいいかもしれない。



これからも頑張ります。
同じく受けた人がいれば、感想等こっそり教えてください。




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0.司法試験全国統一模試 第二回終了

今日模試を受け終えてきたので、感想です。
まだ受験日程が終わっていない方や自分で解く方もいると思うので、ネタバレなしです。
具体的には、問題の内容や形式、難易度に関する記述は避けたつもりです。
(それでも一応自己責任でお願いします!)


司法試験模試で気をつけること(メモ)で考えていたことについて中心に書いています。


1.「本番と同じように過ごす」について

・23時までに寝る。朝は6時に起きる(ようにしたいけど、初日は無理かも)。
→だいたい23:30には寝つけた。朝はだらだらと起きて、7時には用意を始めていた。
7時間半眠ることができた日は心なしか頭が冴えているような気がした。
日頃からそのようにしてもいいかも。


・必要以上に勉強しない。前夜にいろいろ確認しようとは思わず、最低限規範のまとめだけ各科目見るにとどめる。
→勉強しないのは簡単だった(当たり前)。
もともと用意していた教材で不足を感じた科目は特になかった。
休み時間でいうと、憲法前の時間に確認するものを特に用意できていないが、まあいいか。


・科目によっては判例百選スピード講座のテキストをパラパラと見て、渡辺先生の答案を参照してみる。
→刑訴だけ読む時間があった。
ホテルを取るかは会場次第だが、もしホテルに泊まるなら持っている科目は全て持っていくようにしよう。


・会場が異なるので朝の移動は仕方ない。本番はたぶん前夜に翌日分のものをドラッグストアとかで買うことになるだろうから、それにならう。
遠くない会場になった場合、ホテルを取るか否かは再考する。GoToTravelで安く取れそうなのもあるし。
→さほど遠くない移動だったが、それでも電車移動は疲れる。
特に3通書く日の間の1日目の夜はしっかり休みたいため、タクシー帰宅でもいいかもしれない。
買い物はどうせ休み時間に行くような気もするけど、最低限の飲み物とかは買っておくと万が一がなくて心配がなくて良さそうだった。

(参照:令和2年司法試験・予備試験の新会場決定)

2.「処理手順を淡々とこなせるかどうかだけ確認する」について


・淡々とこなすというか、とにかくめちゃくちゃ分量書いて疲れてみようか。
→ノーコメント。


・問題提起の書き方を工夫して練習した点については、新作の問題でうまくいくかどうか確認してみる。
→自分なりに考えていたところは答案に反映できた気がする。添削を見てまた考える。







3.「暑さ対策を考える」について

そもそもあまり暑くならなかったのでそんなに練習になっていないかも。本番がこわい。



・エアリズムマスクと無印のマスクを用意したので、交代でつけて過ごしてみる。
→エアリズムマスクはかなりこもって息苦しかった。
無印のマスクはそうでもなかったので、新しく買ったマスクが届いたらつけ比べてみる。


・飲み物は凍らせたものとそうでないものを1本ずつ用意して、不便がないか確認する。
めっちゃトイレに立つことになりそう。とくに選択科目は3時間あるし試験中立つこともやむなしか。
→凍らせたものを保冷できるドリンクホルダーに入れておいたら昼まで凍っていてよかった。
1日3通ある日は特に飲みやすくなる時間帯にちょうど良さそうだった。
トイレにはどうせ行くし、気分転換だと思って割り切るか。という気持ちになった。


・服装もいろいろ試してみる。
→半袖半ズボンでいると冷房が寒いときがあった。
簡易で持ち運べるウィンドブレーカーを持っていっておいてよかったし、本番も持っていく。


↓おそろいになるので気をつけて(?)ください。




4.「中日の使い方は再考する」について

・前回までの模試で、たぶん基本刑法を読みながら学説対立や典型事例の処理を確認するだろうとは考えている。
→基本刑法の学説対立部分を中心に、気になる部分に付箋を貼りまくった。
口述のときに読んでのもあり、そこそこスムーズに読めたので、本番も(気持ちに余裕があれば)一通り目を通す。


・どれくらいの時間で一通りマークしておいた部分が確認できるかを見て、あらたに中日や直前に確認する用の刑訴の学説対立とかについて簡単にまとめておくかどうかを考える。
→刑訴の学説対立(R1司法試験的な)の形式で重点的に確認したい論点がそこまで多くないことに気がついた。
手薄な論点だけ古江本とかで改めて確認するとして、中日に多くの時間を割くかは疑問。


・短答のまとめはもう少し精査してもいいのかも。
→精査する。特に対策をしておけば比較的点数が取りやすい家族法等に、まだあまり手が回っていない。
自己採点の結果も友人と比べて良いとは言い難かったので、中日はもうちょっと短答を考える時間を作ってみる。



5.おわりに

ネタバレなしなのもあって、3月までの模試で気が付いていたことの再確認のようになる内容ばかりですが、個人的には学びになるところが多かったように思います。
添削が返ってくるのを楽しみにしながら、復習を進めていきたいと思います。


勉強計画への反映についてはもうちょっと考えてみることにします。
また大きく変更があれば何か書くかもしれません。




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0.令和2年司法試験・予備試験の会場の変更先が決定


司法試験・予備試験の新しい日程が出されたのちも会場は発表されていませんでしたが、ついに発表がなされました。


会場が変更された箇所が複数あるので書いておきます。





1.司法試験の新会場

ここで詳細が発表されています。
http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00014.html

スクリーンショット 2020-07-01 17.54.06
(引用元:法務省 公式サイト)


延期前との比較では、仙台・東京・大阪・広島会場で変更がありました。
(参照:延期前の広報)
大きな変更としては、東京では日本橋会場がなくなったかわりに、五反田が2会場となり、早稲田会場が足されました。
また、大阪会場も元のマイドームおおさかの会場がなくなり、TKPの2会場が新たに選ばれています。
例年の司法試験では、複数会場がある都市では選択科目に応じて試験場が割り振られていたため、昨年からの想定が難しくなっていそうです。


私もひとまず日本橋の会場近くに予約していたホテルの予約をキャンセルしました。








2.予備試験の新会場

ここで詳細が発表されています。
http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji07_00251.html


スクリーンショット 2020-07-01 17.59.44

(引用元:法務省 公式サイト)

短答式試験のみ試験会場が発表されました。

東京の早稲田大学早稲田キャンパス会場以外、全ての会場が変更されています。
とりわけ、大阪会場がなくなり、京都会場ができている点が衝撃です。
また、東京も3会場から4会場に、名古屋も1会場から2会場になっており、大幅な変更がなされています。
九州大学の伊都キャンパスは最寄駅からバス等での移動が必要で、そのあたりもイレギュラーです。
いずれの会場でも、大きな影響がありそうです。


なお、司法試験と異なり、複数会場がある都市でどの会場になるかの法則は例年見出されておらず、なんとも言いがたいところです。


3.おわりに

このように、試験会場一つとっても例年とは異なる点が多くあります。
そんな中でも平常心を保って受験ができるよう、なんとか気張っていきたいところです


★関連記事
予備試験短答式試験の一般教養科目の対策・解き方
初学者の予備試験短答式試験の学習の指針

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0.司法試験・予備試験の日程延期を受けての追加答練

司法試験・予備試験の日程が延期になったことにより、各種予備校や有志が答案を練習する機会を追加で用意するようになっています。
気が付いた範囲でまとめていくことにしました。


最終更新(2020年7月1日)




1.司法試験・予備試験 コンディショニング答練 (辰已法律研究所)

辰已法律研究所が、本来試験日であった日の翌日からスタートする論文答練の実施を発表しています。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/)
いわゆる通信添削を行うのみならず、大会議システムを用いて、受講生全員で答練を行うものであるとしています。
試験日がいつになるかわからない中ですが、論文答練の機会がなくなってしまっていることに対応した初の論文答練として、注目していきたいところです。



司法試験については基本7科目について、新作問題1問ずつと過去問をセレクトしたもの1問ずつを素材とするようです。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/shihou/)



一方予備試験については、法律実務科目について、各3問を用意しているようです。
予備試験の方は、元からこの時期に各種予備校が直前答練を用意しているので、それで足りるという判断かもしれません。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/yobi/)



なお、詳細についてはYouTubeの動画のなかで触れられているため、これを参照すると良さそうです。

 





2.予備試験短答 バーチャル未来問(資格スクエア)

一方、短答については資格スクエアが未来問の受験の機会を用意しています。
(参照: https://www.shikaku-square.com/yobishiken/miraimon)

2019年には事前に希望者全員に配布する形を取っていた未来問を、今年は本来の予備試験実施日(2020年5月17日)に、同日模試的に行うことにしているようです。
未来問は、出題範囲をAIで予測したものとうたっており、要するに過去問や資格スクエアのテキストを学習データとした予想問題であるようです。
同リンク先には明記はありませんが、「オンラインで行う」「オンライン受験」との記載から、後述のLECとは異なりインターネットのサイト等で入力をしていく形式かもしれません。


こちらも練習の素材として用いると良いかもしれません。



3.みんなで☆オンライン自主ゼミ(受験生有志)


いわゆる資格予備校ではないほか、試験日延長を受けてのものではありませんが、受験生有志による自主ゼミを行う試みがあるようです。
(サイト: https://bar-exam-selfseminar.com/)


2019年予備試験合格のTyphom様が、2020年・2021年の司法試験・予備試験の受験生向けに用意したサイトのようです。
サイトに簡単な会員登録をすると、受験生有志による自主ゼミや、その延長としての答練を行うページにアクセスができます。
予備校による添削や採点ではなく、サイト名通り受験生同士による検討を行いたい際に用いることになりそうです。



直近では、5月10日17時からと、5月13日から17日にかけて司法試験本番と同じスケジュールでZoomやGoogle Meetを用いたオンライン答練を実施する予定のようです。
詳しくは会員登録後に確認できる該当ページをご参照ください。






4.エア短答〜予備試験エア短答式試験(LEC 司法試験課)

(2020年5月8日追記)

LECでも、本来の予備試験短答の試験日だった5月17日に短答模試がなされることが決まりました。
問題内容は、過去問を中心とするように思われる資格スクエアとは異なり、本番の過去問ではなく過去の答練や模試で出題した問題となってるようです。
成績処理等はなく、各自自己採点をして、分析の動画を観る形式のようです。
詳しくはサイトから確認してみてください。
(参照: 5/17(日)、「エア短答~予備試験エア短答式試験」を実施します)


資格スクエアのものと完全に日時がバッティングすることから、どちらを受講するか考えることになりそうです。

5.予備試験短答模試の追加・司法試験模試の追加(伊藤塾)


伊藤塾からのバックアップの具体的な内容が発表されました(2020年5月22日)。
(参照: 司法試験・予備試験 実施日程発表をうけて)


予備試験については、新たな講座スケジュールが発表されました。
具体的には、リンク先にある以下の通りです。

スクリーンショット 2020-05-22 20.19.32

注目すべきは、第2回の短答模試が追加されたことです。
6月初旬に販売開始となるようなので、詳細は追って発表されるのでしょう。

新しい司法試験模試のオンライン実施が発表されました。(2020年6月12日追加)
1万円以内程度で、オンラインも含めた(教室実施も示唆)模試を行う予定です。
現在準備中とのことで、情報発表があれば適宜更新します。

https://youtu.be/C6VGmCBK7eM

司法試験との関係では、各種答練の添削期限の延長でした。
今のところは新たな答練等は予定されていないようです。


スクリーンショット 2020-05-22 20.17.55

代表的な答練であるペースメーカー論文答練については、以上の通りです。
詳しくはホームページを確認してみてください。

伊藤塾からは現在のところ具体的な答練等の発表はありません。
ですが、伊藤塾のYouTubeチャンネルでなんらかのバックアップをしていくことを発表しています。
(司法試験についてリンク先動画4:10頃から、予備試験について11:30頃から)



6.第二回司法試験全国模試(辰巳法律研究所)

(2020年6月10日追記)
情報が多くなってきたため、別記事に分けました。
New辰已・全国公開模試について

開催が一部で望まれていた、論文式も含めた司法試験模試が決定したようです。


EZpNhXFU8AETkTW

(2020年6月5日追記)
詳細が公開されました。
参照:https://tatsumi-study.com/pamphlet/sh/book_SH200605_all/#target/page_no=1


東京と大阪での会場受験にくわえ、オンラインLIVE受験を行うことが記載されています。
オンラインLIVE受験は、東京での会場受験の様子をZoomで配信することで、会場受験に似た緊張感の中で受験ができるものとされています。
上述のコンディショニング答練と類似の仕組みのようです。

東京A日程:6/29,30,7/2,3
(オンラインLIVE受験も同様)
東京B日程:7/8,9,11,12
大阪日程:7/13,14,16,17


他の特徴として、本番まであまり日数がないことから、添削を受ける答案数を厳選できる仕組みが採用されているようです。
日程通りの受験に慣れたいだけであれば、そのような活用方法もありそうなので、斬新です。


短答・選択科目まで含めた完全新作問題を内容とする模試の開催を予告しています。
オンラインでの模試の実施ということで、どのようなものになるか今から楽しみですね。


今のところ日程等の詳細はわかりませんが(2020年6月4日現在)、全国の受験生の中で実力を試す最後の機会として、注目されそうです。


7.予備試験総択(短答模試)・論文公開模試等(辰已法律研究所)

(2020年7月1日追記)
辰已法律研究所の様々な講座の新日程対応のスケジュールが発表されました。
(参照:公式リンク)

数が多いので全てを細かく紹介することはしませんが、
  1. 予備試験総択(短答模試)
  2. コンディショニング短答答練
  3. 短答完璧講座
  4. 論文予想答練
  5. 論文公開模試
  6. 福田特訓クラス
の6講座についてが、2020年向け講座として挙げられています。
このうち、1,3,4,5,6は既存のものの新日程の発表、2が新規講座のようです。
特に、1については元々4月に行う予定だった模試と同一のようなので、既に通信部等で教材を受け取っていた方等は注意が必要です。


8.その他(既存の直前答練等)

予定日通りに司法試験・予備試験が実施された場合に、5月下旬以降に行われる予定だった直前答練の実施については以下の通りです。(2020年7月1日現在)。

  • アガルートアカデミーでは、直前答練にあたる講座はありませんでした。予備試験答練については、オンライン答練への変更が決定した旨のアナウンスがありました。また、5月中は講師によるオンラインカウンセリングが行われています。
  • 資格スクエアでは、直前答練にあたる講座はありませんでした。答練についても、外部向け広報では特にアナウンスはありません。




今のところ、主なものは以上の通りです(2020年7月1日現在)。
同様のものがあればぜひ共有してください。
適宜追加します。


関連記事: 
論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験)
(奨学生・値段編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較




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0.模試で気をつけること

自分用メモです。
司法試験本番までの勉強予定(メモ)の補足?です。



1.本番と同じように過ごす

・23時までに寝る。朝は6時に起きる(ようにしたいけど、初日は無理かも)。
・必要以上に勉強しない。前夜にいろいろ確認しようとは思わず、最低限規範のまとめだけ各科目見るにとどめる。
・科目によっては判例百選スピード講座のテキストをパラパラと見て、渡辺先生の答案を参照してみる。
・会場が異なるので朝の移動は仕方ない。本番はたぶん前夜に翌日分のものをドラッグストアとかで買うことになるだろうから、それにならう。
→遠くない会場になった場合、ホテルを取るか否かは再考する。GoToTravelで安く取れそうなのもあるし。

2.処理手順を淡々とこなせるかどうかだけ確認する

どうせ第一回みたいに過去問の焼き直しみたいなのばっかり出るだろうしそんなに出題とか成績にはこだわらない。
・淡々とこなすというか、とにかくめちゃくちゃ分量書いて疲れてみようか。
・問題提起の書き方を工夫して練習した点については、新作の問題でうまくいくかどうか確認してみる。




3.暑さ対策を考える

・エアリズムマスクと無印のマスクを用意したので、交代でつけて過ごしてみる。
・飲み物は凍らせたものとそうでないものを1本ずつ用意して、不便がないか確認する。
→めっちゃトイレに立つことになりそう。とくに選択科目は3時間あるし試験中立つこともやむなしか。
・服装もいろいろ試してみる。

4.中日の使い方は再考する

・前回までの模試で、たぶん基本刑法を読みながら学説対立や典型事例の処理を確認するだろうとは考えている。
・どれくらいの時間で一通りマークしておいた部分が確認できるかを見て、あらたに中日や直前に確認する用の刑訴の学説対立とかについて簡単にまとめておくかどうかを考える。
・短答のまとめはもう少し精査してもいいのかも。

5.おわりに


まとめることは特にありません。
模試を受験される方はともに頑張りましょう!



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0.法律科目基礎科目(刑事)の対策について

予備試験論文式試験の科目として、法律基礎科目が存在します。
法律基礎科目は全体の2割である100点分を占めます。

法律科目基礎科目は民事系と刑事系からなります。
それぞれが50点分相当の配点からなることになり、他の法律科目と同様の配点であることになります。
そのため、当然他の科目と同様の重要性があると言えるでしょう。
それにもかかわらず、基礎講座が相対的にあまり充実していないからか、他の科目と同等の対策をする受験生はあまり多くないのが実際です。


今回はその刑事系部分(刑事実務基礎、刑実)について書いていきます。
私は刑実を得意にしており、答練や模試でも得点源にしていたこともあり、本番でも最高評価のA評価を得ることができました。
そこで、勉強の参考になることが書ければ幸いです。





1.刑事実務基礎の定石(定石本)

大仰な書き出しでしたが、実質的には「刑事実務基礎の定石」という参考書の書評です。
1冊で特定の科目の対策が終了する参考書はなかなかありませんが、この1冊は後述の通り刑事実務基礎対策のほぼ全てを網羅します。
記事読了後にはぜひ書店等でその内容を確認してみるとよいでしょう。
本記事でも折に触れて引用します(ページ数や記載は初版のものです)。




なお、ちょうど本日(2020年6月23日)に発売となった基本刑事訴訟法も、後述する手続理解等の面で優れていると話題になっています。
私が受験した時点では発売されていなかったため言及は避けていますが、こちらも書店等で確認してみるとよいかもしれません。




2.刑事実務基礎の出題方式・傾向

近年の刑事実務基礎の出題は、大きく分けて①事実に即した条文の適用②刑事手続の仕組みの摘示③法曹倫理の3つからなされます。

【事実】に現れた証拠や事実,手続の経過を適切に把握した上で,法曹三者それぞれの立場から,主張・立証すべき事実,その対応についての思考過程や問題点を解答することを求めており,刑事事実認定の基本構造,刑事手続についての基本的知識の理解及び基礎的実務能力を試すものである。 (令和元年 出題趣旨より)



論文式試験の試験科目となっている刑法・刑事訴訟法と同様、この2つの法律を中心に用いて事例を解決していくこととなります。
それにもかかわらず、刑法・刑事訴訟法という科目とは別に刑事実務基礎が試験科目として用意されているのは、異なる能力が問われているからです。

大ざっぱに比較すると、刑法・刑事訴訟法は、法律科目であることから、事例問題の解決を通して理論面の理解を問うものといえます。
その一方、刑事実務基礎は、「実務」の名を冠するとおり、その実際の適用についての理解を問う傾向にあります。
そのため、試験問題も、事実を適切に条文に当てはめられるか、刑事手続がどのように進むか理解しているかについての設問が並んでいます。

平成27年以降の問題をどれか1年分見てみれば、そのことがわかるでしょう。
(参照:令和元年試験問題)






3.考慮要素の暗記と実践

まず、事実に即した条文の適用ができるようになるには、どのような用意をしていけばよいでしょうか。


試験問題を見れば、たくさんの参考になる事実があるため、これをその場で適宜評価していき、妥当な解決を目指す、という解法もあるでしょう。
実際の事例の解決にあたっては、事実にできる限り向き合う姿勢が重要になるでしょうから、このような態度が間違っているとはいえません。

しかし、試験時間がかなりタイトで、緊張感も高まる本番で安定したパフォーマンスが発揮できるとは限りません。
本番だけうまく力が発揮できずに不合格となるようなことがあってはなりませんから、できる限り不確定要素は排除すべきです。


そこで行うことが考えられる対策が、その条文適用に用いる考慮要素をあらかじめ大方おさえておくことです。


何より具体例を見るのがいいでしょう。
令和元年の刑事実務基礎の設問1の問題文は、以下の通りです。
下線部㋐に関し,裁判官が,Aにつき,刑事訴訟法第207条第1項の準用する同法第81条の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」と判断した思考過程を,その判断要素を踏まえ,具体的事実を指摘しつつ答えなさい。
「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」と判断する思考過程が問われています。
刑事訴訟法にも刑事訴訟規則にも具体的な思考過程は書いていないため、自分なりに事実を評価して、要件を満たすかどうかを考えていきます。



......というような現場思考の問題ではありません。
このような事実認定の思考枠組みや考慮要素は、あらかた決まっているものです。
具体的には、次のような思考過程を経ることになります。

  1. 罪証隠滅行為の対象
  2. 証拠に対する働きかけの態様
  3. 客観的に罪証隠滅が可能かどうか、実効性があるか
  4. 被疑者に罪証隠滅の意図があるか
これらを順に考えていくこととなっています。


このことを覚えておけば、この問題はかなり機械的に解決できます。
上の4項目について、基礎付ける事実を抜き出して、それぞれ肯定する評価を付すれば終了です。


このように、事実認定の思考枠組みや考慮要素を暗記、ないし意識して理解しておくだけで、事実認定の問題は対処することができます。


とはいえ、あらゆる条文のあらゆる要件に関する考慮要素を暗記することは現実的ではありません。
そこで、ある程度の範囲の限定が必要です。
考えられる範囲の一例として、刑事事実認定重要判決50選や刑事事実認定入門を読む、というような対策があるでしょう。
むろん効果的なのは間違いないでしょうが、簡単に対策ができる、という今回の記事の趣旨からしても、試験対策の意味でも、やや過剰な感が否めません。






そこで、おすすめなのが最初に触れた「刑事実務基礎の定石」です。
この書籍には、重要な事実認定の考慮要素等について端的にまとまっており、かつ過不足ない記述があります。
たとえば先ほどの「罪証隠滅のおそれ」についても、勾留の要件としてですが、記載があります。
過去問に登場する事実認定問題のほとんど(私が記憶する限りではすべて)に適切な解説が載っています。
そして数が多いわけではなく、十分暗記可能な量に厳選されています。



定石本の記載を暗記ないし理解しておけば、事実認定問題については間違いなく他の受験生に負けることのない論述ができるものと考えています。


4.刑事手続の理解

次に、刑事手続に関する問題です。
刑事訴訟法の科目でも、刑事手続の理解は問われますが、どちらかというと法理論面に関する理解が問われるものです。
一方で、刑事実務基礎においては、刑事手続自体への理解が問われる出題が多くなされます。
先ほどの勾留の要件のようなものもあれば、短答でも問われるような公判前整理手続の流れに関する理解や、ときには刑事訴訟規則に関しても記述が求められます。

平成29年の設問3が好例でしょうか。
下線部ⓒに関し,弁護人は,刑事訴訟法第316条の15第3項の「開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項」を「Vの供述録取書」とし,証拠の開示の請求をした。同請求に当たって,同項第1号イ及びロに定める事項(同号イの「開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項」は除く。)につき,具体的にどのようなことを明らかにすべきか,それぞれ答えなさい。

刑事訴訟法第316条の2以下は、公判前整理手続に関する条文が並んでいます。
公判前整理手続で設けられている証拠開示手続のうちの一つである、類型証拠開示手続についての理解が問われている問題です。
(その場で要件を見てぼんやり対応することもできるのでしょうが)あらかじめ公判前整理手続の流れについて学んでいることが前提となっている問題であるといえるでしょう。


このように、刑事訴訟の手続に関する規律の理解を問う問題が例年問われています。
これらについて学習することが、主たる対策の一つといえます。


ほかにも、証人尋問に関するルール(多くが刑事訴訟規則で定められています)であるとか、訴因に関連する手続について、理解していることを問うてきます。
このような規定に関する学習は、論文の刑事訴訟法の科目では正面からは問われないことから、テキストで詳細にわたって解説がなされないこともあるでしょう。
また、そのわりには短答でも(ひいては口述でも!)頻出であるため、都度学習しておかったと感じることが多いでしょう。


そこで、簡潔にまとまったテキストを利用するのがオススメです。
刑事実務基礎の定石は、この点についても必要十分な記述があるため、通読して一度条文を確認するだけで、書き負けないだけの知識がつくものと考えます。
短答対策のために、過去問で出てきた知識を単発で暗記するというのではなくて、論文でも使う知識なのだと考え、まとまって学習しておくのがよいのではないかと思います。

5.法曹倫理

最後に、法曹倫理です。
「法曹倫理とは?」となった方も多いかもしれません。
学習用の六法には掲載されていないこともある弁護士職務基本規程に関する理解を問う問題です。
例年民事実務基礎科目か刑事実務基礎科目のいずれかで問われており、一定の対策が必要です。

令和元年の設問4が好例でしょうか。
......A は,「本当は,Vの態度に腹が立って,VやWが言っているとおりの暴行を加えた。しかし,自分は同種前科による執行猶予中なので,もし認めたら実刑になるだろうし,少しでも暴行を加えたことを認めてしまうと,Vから損害賠償請求されるかもしれない。検察官には供述録取書記載のとおり話してしまったが,裁判では,犯行現場にはいたものの,一切暴行を加えていないとして無罪を主張したい。」旨話した。......

......Aの弁護人が無罪を主張したことについて,弁護士倫理上の問題はあるか,司法試験予備試験用法文中の弁護士職務基本規程を適宜参照して論じなさい。
このように、素人目にも弁護士としてどうすればよいのか悩ましいような問題について、弁護士職務基本規程を用いて解決するものです。


まずは、弁護士職務基本規程を手に入れないことには対策がしづらいところです。
検索をして全文を印刷する等の方法が考えられるでしょう。
また、予備試験用六法には付属しているため、これを用いるのもあり得るでしょう。
(参照:司法試験・予備試験用六法の入手・活用)
主要なものだけでいいと割り切るのであれば、概説書にたいてい説明の対象となる条文は引用されているため、それを見るにとどめるのもありかもしれません。


法曹倫理については、たいてい実務基礎科目の講義に付属して講義がなされていると思います。
たとえば、伊藤塾では他の実務基礎科目と名目上は独立した法曹倫理という科目を用意しているものの、単品だけではなくセットでの販売もなされています。
(参照:基礎マスター 法律実務基礎科目(伊藤塾) )


内容としては、だいたいの場合主要な条文について、論点となる話を紹介して終了、のような構成になっているかと思います。
他の科目との重要性から考えると妥当な扱いなのでしょう。
刑事実務基礎の定石においてもおおむね同様の扱いがなされており、有名な論点だけ条文を正しく引いておけるようになっておけば十分なのだなあ、と気がつくと思います。


なんにせよ、多くの時間をかけるのではなく、条文の存在を把握しておき、現場で柔軟に妥当な結論を出してやれればよいことになるでしょう。


民事実務基礎科目でも法曹倫理が出題されることや、ロースクール在学生は授業でも扱うことから差がつきうること、口述試験でも出題範囲となっていることから、そこそこに対策をしたい、と感じる方もいるかもしれません。
私自身はそこまで必要性を感じませんでしたが、一冊くらいケースメソッド系の本を読むのもありなのかもしれません。



6.おわりに


以上の通り、あてはめ、手続の理解、法曹倫理の3つについて理解をする意識でいるだけで終了する科目です。
しかも、なんども申し上げている通り、これは刑事実務基礎の定石を通読するだけで実現する状態です。
ぜひ通読して、即座に得意科目を作り上げてみてください。



実務基礎科目は、対策の方向性がそう複雑でないのに、一般教養科目にならんで対策が遅れがちな科目です。
充実した対策をして、本番を迎える助けができたなら幸いです。



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関連記事:
予備試験論文の一般教養の対策・解き方
司法試験・予備試験六法の入手と利用
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0.投資信託の積み立て日記

4月分から楽天証券で投資信託の積立を始めたので、受け渡し等がある度に記録をつけていくことにしました。
2020年4月分がかなり好調だったので、この調子で額を伸ばしていきたいところですが、どうなるでしょうか。


楽天証券で、楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を、毎月12,500円ずつ積み立てています。


前回は、5月分が受け渡されたときに更新しました。
参考:投資信託積み立てにっき【5月分】


今回は、3回目の6月分が受け渡されました。
75,000円投資している状態です。
いくらになっているでしょうか。




1.現在の様子


現在の様子です。

スクリーンショット 2020-06-16 23.29.19

75,000円の積み立てに対して81,459円になっているため、6,459円のプラスです。
毎回楽天ポイントが250ポイント貯まるので、それも合わせれば7,209円のプラスです。
10%弱の利益が出ており、ありがたいところです。



ただ、6月分が引き渡されてからは市場が不安定だったようで、たまに覗いてはヒヤヒヤしていました。

スクリーンショット 2020-06-16 23.33.36


eMAXIS Slim米国株式(S&P500)分のみですが、リターンの変動を見るとそこそこの動きがあります。
10万円もいかない額なのでいいですが、そこそこの額が入っていたら気が気じゃなさそうです。



ともあれ、現状で元本割れするおそれが明白なわけでもなさそうなので、たまに見るぶんには楽しくみられています。
この調子で積み立てていこうと思います。


参考:投資信託積み立てにっき【7月分】


2.楽天証券でNISA口座で投資信託の積立をする

毎度日記をつける度に説明書きを書くのもアレなので、詳しくは5月分の記事にまとめてあります。
どのように買っているのか参考にしたい方はぜひ覗いてみてください。





何か動きがある度に更新をします。
投資信託が吉と出るか凶と出るか、楽しみに(できれば吉を願って)待っていてください。







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本番まで60日くらいなので、勉強予定の方針をメモしておくことにしました。




1.全国公開模試まで(〜6月28日)

◎論証集を太らせる最後のチャンスだと思って、未読の参考書を読み進める。
・田中亘会社法の重要箇所・コラム
・民法演習サブノートをサッと読む 残り70問くらい
・四人組憲法 違憲審査基準箇所
・令和元年重判

◎論証の確認を怠っていたため、模試までに各科目1周しておく。

◎短答はまだそこまで。1日100肢程度だけ解く。

◎過去問は2周目の答案構成を進める。

◎ぺー論をあらかた解き終える。




2.模試の期間中(6月29日〜7月3日)

模試のメモで書いたところと同様。

◎本番と同じ感覚で5日間を過ごすことを意識する。
・23時までには寝る。
・必要以上に勉強しない。

◎模試までで確認してきた処理手順を淡々と紙面で表現できるか確認する。
・B相当答案の基準を割らないようにする。
・問題提起を簡潔に、理由付けも勝負するところ以外は趣旨と相当性だけ簡単に書く。

◎暑さ対策(特にマスク関連)が十分かチェックしておく。

◎中日はもっぱら基本刑法の学説対立関連を読んで確認する。2日目終了から短答のAnkiを回す。



3.直前期(7月4日〜7月末)

◎論証を回す。新しい知識を入れることより、基本的な概念を誤りなく書けるようにする。

◎答練と過去問の答案構成と復習をしながら、問題を見たときに注意すべき事項の抽出の力が衰えないようにする。3日に1回ほど答案も書く。

◎過去に取り組んだ演習書や参考書をざっと確認して、内容が正しい表現に触れるようにする。
・憲法演習演習ノート
・事例で考える会社法
・刑法事例演習教材
・知的財産法演習ノート
・読解民事訴訟法

◎短答は全問題を1周したのちは、過去に間違えた肢のみ定期的に解く。



4.超直前期(8月頭〜本番まで)

◎基本的には論証と旧司と短答を見返す。単語集を用意したものはそれも見返す。

◎まだ解いていない答練を2日に1通程度のペースで書く。

◎徐々に起床時間を早めて、本番1週間前からは6時に起床するようにする。

5.おわりに

残り60日くらいなので、今まで伸ばそうと考えてきた分析力を信じて、正しい知識を定着させることに主眼をおく。
間違えて不合格にならないよう、長時間はしなくとも悔いない勉強ができるよう意識する。
とにかく生活習慣を整える。


★関連記事
(ネタバレなし)伊藤塾司法試験模試第2回 振り返り(メモ)
司法試験模試で気をつけること(メモ)


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