ABCにっき(司法試験受験ブログ)

司法試験合格を目指している受験生のブログです。2019年予備試験合格

2020年05月

0.楽天モバイルの新規キャンペーンが本当にすごい

日頃は司法試験対策のブログを細々と書いているのですが、今回参加した楽天モバイルの新規キャンペーンがあまりにすごいので、簡単に感想を記事にまとめました。
詳しくはいずれも公式の情報を確認してもらいたいところですが、何がどう異様なのかだけ紹介します。


いまだにこんなにうまい話があるのかよく分かっていません。
素人判断なので、何か勘違いをしていれば指摘の上笑ってください(?)


実際に使ってみた感想も別記事で載せているので、一緒に確認してみてください。






1.1円でスマホ端末のRakuten Miniが届く

とにかく何よりも驚きなのが、スマホ端末が1円であることです。




特にスペックに問題があるわけでもないスマホ端末が、1円で届きます。
大手キャリアで昨年まで問題になっていた、途中解除で違約金が発生することを前提に、見かけ上「iPhoneが0円」と銘打っていたのとは異なり、文字通り端末料金が1円であるとうたっています。
のちに詳述するとおり、支払うのは手数料の3300円と端末料金の1円のみです。


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2.通話料・通信量が無料になっている

安いのは端末だけに限りません。
なんと基本プラン料金が今なら1年間無料となっています(2020年5月29日現在)。

スクリーンショット 2020-05-29 00.20.53


データ通信については、楽天回線では無制限に利用可能です。
楽天回線でなくパートナー回線を利用する分については、月に5GBを超えると通信制限になります。
それでも他社の通信制限の8倍の通信速度であるため、たとえばサブ端末として利用する分にはほとんど問題がなさそうです。

通話についても、Rakuten Linkというアプリを用いることが前提ではありますが、無料となります。
Rakuten Linkで無料で発信できないのは(0180)等の他社接続サービスや、国際通話、特番くらいのものなので、通常利用で困ることはあまりないでしょう。




3.異様な量のポイントがもらえる

1円で1年間無料通話・無料通信ができる端末が届くだけでなく、今なら異様な量のポイント還元が用意されています(2020年5月29日現在)。
最大で21300ポイントがもらえるとの宣伝がありますが、今回の申し込みで全員が確実にもらえる内容として、次のものが挙げられます。



オンラインで楽天UN-LIMIT(前述のサービス)に申し込む、送られてきた端末を受け取る、Rakuten Linkを利用する(これは開通等に用いるアプリなのでいずれにせよ利用します)、で3300円分のポイントが還元されます。
要は、オンラインで手続きをするだけでよいことになります。


先ほど端末が1円で、手数料が3300円かかるとしましたが、手数料について詳述しなかったのはこのためです。
手数料分は全額ポイントで返還されることになるためです。



このように、誰でも実質1円で利用を開始することができるのです。



なお、21300ポイントの内訳を確認すると、うち15000ポイントは他機種を申し込んだ場合のものなので、そこまでうまい話はないな、という気持ちにさせられます。


4.解約が簡単でおためしも気楽に

通信サービスの契約がおっくうに感じるのは、多くの場合契約解除がきわめて面倒だったり、解約料が高かったりするためでしょうか。
しかし、これについては特に問題がなさそうです。
解約料の案内は特になく、オンライン上での解約が可能なためです。
面倒な手続きがあるとすればSIMカードを返送する必要があることくらいですが、逆にこの程度のようです。

スクリーンショット 2020-05-29 00.40.41
(参照:契約内容の案内)



このように、ひとまず利用を開始してみて、無料期間内の1年の間に解除してしまうことも考えられるでしょう。
現に私自身何に使うかは特に決めておらず、届いたらいろいろ試してみようかなあと思っているくらいです。


......個人的にも怖いところがあるとすればここくらいなので、もし万が一何かがあれば加筆します。



5.おわりに


このように、私が把握する限りでは、実質1円で通信・通話料無料のスマホが届きました。
正直自分でもいまだに信じかねているところがあるため、まずは是非以下のバナーから直接確認してみてください。

↓↓↓↓↓↓↓↓



↑↑↑↑↑↑↑↑



期間が短い上に、人数制限もあるようなので、おはやめにどうぞ!








......広告じみた投稿ははじめてでしたが、オススメなので是非試してみてください。
読んでくださりありがとうございました。



関連記事:小型スマホRakuten Miniをサブ機として利用する【楽天UN-LIMIT】




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0.投資信託の積み立て日記

4月分から楽天証券で投資信託の積立を始めたので、受け渡し等がある度に記録をつけていくことにしました。
2020年4月分がかなり好調だったので、この調子で額を伸ばしていきたいところですが、どうなるでしょうか。


楽天証券で、楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を、毎月12,500円ずつ積み立てています。



今回は、2回目の5月分が受け渡されました。
50,000円投資している状態です。
いくらになっているでしょうか。




1.現在の様子


スクリーンショット 2020-05-13 01.05.19


現在の様子です。
50,000円投資に対して、評価額が54,076円になりました。
楽天証券で500円分楽天ポイントがついているのも含めれば、4,576円のプラスです。





スクリーンショット 2020-05-13 01.09.21



これはよりプラスの大きかったeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の様子です。
5月分が反映される前の4月分までの時点で2,220円、投資額に対して18%弱の利益が出ていました。
プラス分の大半は、米国株が大きく落ち込んでいた4月初頭のタイミングで購入できたのがそのまま反映されています。



3月頃までは他の投資をしていたため、少し乗り遅れた感じもあります。
一番の底で購入できれば、、、と欲が出てしまうところです。




この調子で積み立てていこうと思います。








2.楽天証券でNISA口座で投資信託の積立をする

毎度日記をつける度に説明書きを書くのもアレですが、個人的にはかなり満足しているため、簡単に紹介をしようと思います。


投資信託とは、運用のプロに資金を預け、投資をしてもらう仕組みを言います。
詳しくは、楽天証券のホームページに説明があったので、参照してみると良いでしょう。
(参照: 投資信託を学ぶ─楽天証券)



投資信託の買い方や、買う商品には複数のものがありますが、これも様々な選び方があるでしょう。
私は、楽天証券のNISA口座で、楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を、毎月12,500円ずつ積み立てています。



楽天証券を選んだ理由は、購入に楽天カードが使え、楽天ポイントが貯まるためです。
金融商品で確定で1%を得るのは簡単ではありません。
定期預金の金利は、金利が高いと言われるネット銀行でもまず0.2%は超えません。
(参照:【定期預金の金利を徹底比較!】 定期預金金利の高さで選ぶ! おすすめネット銀行ランキング!)


その一方、投資信託等には運用による元本割れのリスクがあります。
確実に勝つ方法はかなり利益が少ないし、投資は確実に勝つとはいえません。


このような中、確実に1%楽天ポイントが貯まるのは大きなメリットだと思い、楽天証券で投資信託を積み立てることにしました。
(1%確実に勝てるから不確実性のある投資信託に投資をするんだ、というのはよく考えると一貫していないような気がします。ただ、よく考えることが常に正しいとは限りません(?)。)
なお、楽天カードで積み立てることができるのは毎月5万円までと決まっています。
毎月100万円積み立てては即解約して1万ポイント獲得、のようなことはできません。



NISA口座を利用しているのは、NISA口座での積立なら、配当金や売却益に対する課税がないためです。
詳しくは以下のサイトの通りです。
(参照: NISA(ニーサ):少額投資非課税制度─楽天証券)
要するに、年間に一定の金額の投資について、年数を区切って非課税とする制度です。


一般NISAとつみたてNISAがありますが、私は特に理由なく一般NISAで開始しました。
月25,000円で年360,000円ならつみたてNISAの額上限内なのですが、なぜだろう、、、
いずれにせよそこまでの長期保有も他の投資もしないだろうという目算があるため、ひとまずこれで良いと思います(信じています)。



買う商品もランキングの上位2つです。
ちょうどコロナ禍が問題となり米国株価が底まで落ちていた時期だったこともあり、米国株の投信はお買い得だろうという素人考えがありました。





証券口座開設も楽天カードの作成もかなり簡単です。
いずれもホームページから確認をしてみてください。






何か動きがある度に更新をします。
投資信託が吉と出るか凶と出るか、楽しみに(できれば吉を願って)待っていてください。







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0.判例知識や学説にアクセスする

司法試験・予備試験の勉強をしていると、ある論点や知識について、判例や学説でどのように考えられているのかを確認したくなることがあるかと思います。
それは、短答にせよ論文にせよ、ある事例について条文を用いて解決することが求められていることに起因します。
条文の解釈や、それにまつわる概念の適用について、どのようなものが一般的に認められているか、逆にあまり説得力がないとされているのかを知る必要があります。
自己流の無理筋の条文解釈に基づく解答をしても、説得力がないと判断されてしまうためです。


このような問題に対処するために、一般に説得力があるとされる考え方を学ぶ必要があります。
その素材として有用なのが、判例や学説です。
これらを参照するために用いられるのが、判例集であり、基本書と呼ばれる教科書です。
今回は、司法試験・予備試験の学習をする際、これらとどのように向き合うべきかを考えてみようと思います。



前提として、既に日頃用いている教材(予備校教材や概説書、論証集等)があることを前提にしています。
それに加えて、判例集や基本書を用意すると、どのようないいことがあるか?という観点で考えています。






1.基本書の利用

「基本書」に明確な定義があるわけではありませんが、一般的には、ある学者がある法体系について網羅的に書いた本を指すことが多いように思います。


このような本は、特定の法分野に精通した学者が、一人または少数人で緻密に執筆していることから、内容が網羅的であり、かつ矛盾がない点に特徴があります。
一方で、法律系資格試験向けに書かれているわけではないため、予備校のテキストと比較すると、試験との関係でオーバースペックであったり、メリハリに欠けるように感じることがある点も特徴として挙げられるでしょう。
そういう意味で、試験との関係では、必要かはさておき十分な(ときに過剰な)情報量を有するのが基本書です。



日頃使っている学習教材に追加して、基本書を利用する意義はどのようなところにあるのでしょうか。
具体的な場面として、私が利用しているのは次のような場面です。
  • 予備校のテキストの記述のみでは、特定の概念があまり理解できない。そのため、より詳細な解説を読みたい。
  • 論文試験に向けて答案を作成したが、想定されていた考え方ではなかった。自分ではある程度妥当だと思うが、このような考え方が不適切なのかどうか知りたい。
  • 法改正前の過去問や演習書の問題を解いたが、解説が改正後に対応していない。現行法ではどう考えるのか。
いずれも、ある解決したい問題があって、その問題についての記載を参照する、という使い方になっていました。
これが、基本書についてよく言われる「辞書的に使う」ということの意味だと思います。



このような使い方は、試験に必要な知識を中心にまとめられている予備校のテキスト等では実現しえない場合があることから、基本書ならではのものといえそうです。
また、必要だと思う箇所のみを参照することから、情報量が試験対策との関係では過剰とも思えるという懸念も、問題になりにくいでしょう。



このように、基本書を利用することで、日頃の学習を進めるにあたっての懸念を解消しやすくなります。
そこで、よくつまずく科目については、基本書を購入しておくのが有用かもしれません。
私が今使っているのは、以下のようなものです。





一方で、今のところで挙げたようなメリットは、身近にすぐに疑問を解消してくれる方がいる場合には、あまり響かないかもしれません。
予備校の個別指導を受けている場合や、ゼミに入っているような場合です。
そのような場合は、基本書を参照するような感覚でどんどん質問をしていくことができるので、そうでない人と比べると重要度は薄れるかもしれません。



では、最初から学習の中心となる教材として基本書を選ぶのはどうでしょうか。
私自身も、行政法についてはいわゆるサクハシ(著者名から取られています)を通読して学習したので、現実的で、有用であるものだと考えます。
予備試験論文の行政法でも、A評価を得ることができたのは、体系だったインプットができていたからであるように思います。




ただ、先に述べたように、あくまで法律試験との兼ね合いでは、情報過多であることが多いと思います。
そのため、最初に読むときにはさっさと読み飛ばしていってしまう、のような工夫をしないと、消化不良になってしまうように思います。
そこで、通読をする等の学習の中心の教材として基本書を用いるのは、少なくとも初学者にとっては、困難が少なくないように思います。
むしろ、ある程度学習が進んでからだと、試験との関係で必要な情報のメリハリがつくので、学ぶことが多いように思います。
私も予備試験合格後、司法試験に向けて憲法の基本書を買い足すなどして、学び直すようにしています。





このように、基本書を用いることによる便益は大きいと考える一方、向き合い方を気をつけないと試験対策の方向性を見失ってしまう可能性もあるでしょう。


この点を象徴する出来事として私が覚えているのは、居酒屋で司法試験で五振(受験回数制限内に合格せず、受験資格を失うこと)した方に話しかけられたときのことです。
その方は、私が司法試験受験生であることを知ると、多くの基本書の記載について記憶していて、特定の箇所についての基本書間の説明の仕方の違いについて語ってくださいました。
基本書は、その呼ばれ方に反してきわめて詳細に様々な内容を記載しており、それらの記載に魅入られてしまうことはたしかです。
しかし、何かの話の拍子に民法96条3項の「第三者」の意義についての話題になったとき、その方が判例の定義を覚えていないことが分かりました。
これは受験生なら誰でも完全に暗記している定義で、暗記できていないことなどありえません。
彼は完全に暗記の優先順位を見誤っており、試験対策ではなく趣味として法律に向き合っていたのです。


このようなあり方が間違いであるとは思いませんが、少なくとも試験対策の上では合格と近いとはいえないように思います。
合格のために何が必要であるのかを見失わないようにしたいものです。


2.判例集(判例百選)の利用

試験対策に必要な最低限の判例知識については、予備校テキストに記載が全くないことは少ないように思います。
特に、試験でも書くことになる判例の結論や理由づけについては、記載がなくて困ることはほとんどないでしょう。
そのため、判例集をわざわざ購入することなく試験に合格していく方も、身の回りには多くいます。



判例の結論や理由づけ以外で参照したくなることがあるとすれば、判例の具体的な事案や、判例について学者の先生方がどのように考えているかを知りたい場合でしょうか。
このような内容については、予備校テキスト等には紙面の関係であまり書かれていないこともあります。
たとえば憲法については、それぞれの判例相互間の関係がわからなければ、特定の事案においてどのような判例の論理を引っ張ってくればよいのか分かりづらいこともあります。
(なお、こと憲法については憲法判例間の関係について記載された憲法判例の射程というきわめて優れた参考書があるので、申し添えておきます。)


このような内容について参照したいときには、判例集が便利です。
いずれの判例についても、事案の概要や学者や実務家による解説が付されているためです。
とりわけ、判例百選については、受験生を含む学部生や法科大学院生の学習に広く使われていることから、学習範囲の基準となっているものといえるでしょう。
その意味で、判例集を用意しておく意味はあるように思います。
私も、判例百選についてはPDF化して、iPad上で用いている論証集に貼り付けて用いていました。
(参照: 司法試験・予備試験とiPad活用術)


なお、大学生や法科大学院生の場合は、大学が提携しているサービスから判例データベースにアクセスできる場合もあるでしょう。
東大では、学外からでも利用できるデータベース上にWestlaw Japanというサイトがあり、それを用いることができました。
(参照: https://gateway2.itc.u-tokyo.ac.jp/dana-na/auth/url_default/welcome.cgi ログイン後データベース一覧から探してみてください)
このようなサイトを積極的に利用することも考えられるでしょう。




3.おわりに

以上の通り、具体的に必要となった知識があるときに、参照するものとして優れているのが、基本書であり判例集であると考えています。
必要に応じて参照して(逆に必要性が薄いときに過剰に参照しないで)、学ぶ上での疑問をなくせるようにするのが良いのでしょう。


以上です。読んでくださりありがとうございました。


★関連記事
司法試験・予備試験とiPad活用術
論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験)



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0.司法試験・予備試験の論文答練に参加しよう

司法試験・予備試験では、どちらも論文式試験が課されます。
司法試験ではおよそ2倍、予備試験ではおよそ5倍の倍率となる試験で、どちらにおいても対策の中心となっているものです。
出題形式は、特定の事例問題に対して、文章で解答するもので、その試験形式や思考方法に慣れるには、一定の対策が必要であると言われています。


その一つの方法として広く使われているのが、予備校が主催している論文式試験の答練(答案練習会)です。
本番の論文式試験に近い環境で、他の受験生とともに、新作の問題を解くことから、論文式試験対策に有用であるとされています。
効果的に答練を受講することで、試験の合格に近づくかもしれません。
この記事は、論文答練の特徴をまとめ、その受講の要否と受講にあたっての注意点を指摘することを目的としています。



いずれの試験においても、公開の答練として有名なのが伊藤塾のコンプリート論文答練(コンプリ)と辰巳法律研究所のスタンダード論文答練(スタ論)です。
私は、予備試験に最終合格した年に両方の答練を取っていたため、多少なりとも両者の特徴がわかっているつもりです。
そこで、独学等と比較した答練の特徴を指摘する際には、両答練の比較も同時に指摘するようにしています。
項目によっては別ページにまとめているものもあるため、適宜参照してみてください。



論文答練の受講の是非、受講する答練の決定に役立てば何よりです。



(なお、答練としては他にもアガルートアカデミーのものも存在します。こちらも予備試験合格者で受講していた方は一定数いるように思います。ただ、オンライン添削で教室受験がなく他の答練と系統が異なることと、何より私自身が受講をしていなかったことから、比較対象から外しています。アガルート生を中心に根強い人気があり、こちらもいい答練であるように聞いています。)






1.答練の特徴

予備校によって主催されている答練には、演習書等を用いて独学をする場合と比べて、以下の5つの特徴があると言われることが多いように思います。

    • 他人からのコメント・添削を受けられる
    • 相対評価の相場観がわかる
    • 本番に近い環境で練習ができる
    • 値段が安いとは言い難い(奨学生・割引制度がある)
    • 問題作成・解説が予備校によってなされる

答練の特徴に上記のようなものがあることから、これらの点に着目して答練の受講の是非・選択をしていくことになるでしょう。
以下では、それぞれの点について検討してみます。


2.他人からのコメント・添削を受けられる

答練の一番の特徴であり、メリットは、他人からのコメント・添削を受けられることにあります。
論文式試験においては、自分が提出した答案のみで評価がなされます。
そのため、自分で試験に必要な知識をインプットできているつもりでも、それが採点者に理解・評価されるように表現できなければ、思ったような結果に繋がりません。
そこで、司法試験等に合格した、一定の理解を有する方に添削をしてもらうことで、アウトプットの質を高めることができます。
後掲のリンク先にある通り、一定の点数が示されて返されることから、絶対的な実力評価を得ることができることも、そのメリットの一内容です。



このようなメリットは、他人に添削してもらえる機会がある方には、あまり魅力的には思えないかもしれません。
たとえば、同じく法曹志望の友人と自主ゼミを組んでいる場合や、大学や法科大学院で答案練習会の機会や法律レポート等を出す機会が設けられているような場合、です。
しかし、特に前者で現実にあり得る懸念として、知り合いに自分の答案を見てもらうことが恥ずかしいと思うような場合や、他人の答案に口出しすることに抵抗がある場合があるでしょう。
また、演習する教材や、その具体的な採点基準等がない場合は、うまく自主ゼミが機能しないこともありえます。
そういった場合には、予備校の答練を利用してみることが考えられます。
(逆に、答練を受講する中で答案作成に慣れてきたのちに、受験生同士で自主ゼミを組むようにする、というのもよさそうです。身の回りにもそういう方は一定数います。)



伊藤塾のコンプリと辰巳のスタ論を比較するにあたっては、その採点表の差が挙げられます。
答練では、採点の質を担保するために、採点の目安となる採点表が設けられています。
そこで、添削・コメントも、ある程度その採点表に拘束される向きがあるため、その比較にあたっては採点表の特徴を比較するのが良いでしょう。


コンプリでは、各答案の特徴を総合的に評価できるよう、おおざっぱな採点表が設けられています。
そのため、それぞれの答案の特徴を捉えた添削がなされる傾向にある一方、添削者によってその内容がピンキリである印象があります。
一方スタ論は、かなり詳細な採点表が設けられています。
そのため、採点表を通じて書くべきポイントを学ぶことができる傾向にある一方、相対的に硬直的な採点が行われる印象があります。


どちらの答練を取るかは、その好みによって分かれることになるでしょう。


詳しくは、下記のリンク先を参照してみてください。
参照: (添削編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較



3.相対評価の相場観がわかる

次に挙げられる特徴としては、同じ問題を多数の受験生で解くことになるため、その相対評価の中での自分の立ち位置が把握できることが挙げられます。


司法試験・予備試験の論文式試験は、共に相対評価で点数がつく試験です。
(参照: 予備試験論文の採点方式)
もちろん絶対評価で適当な点数を得ることを目指すことが妥当な努力の方向ではあると思いますが、その要求ラインの推定にはどうしても母集団の把握が必要です。


答練の受講は、この母集団の把握による相対評価の相場観の形成を促します。
これは先に挙げた自主ゼミでは得難い利点で、人数の多い答練で、どれほどの問題に対してどのような点数分布となるかを把握することができます。
相場観が形成されると、おおまかには、判例や学説に関するかなり的確な理解が求められており、それを書けなければ書き負けるのか、現場で思考する問題として何かしら自分の考えが書けていればよいのか、というような判断が一定程度できるようになります。
この判断なしに分量や内容が不適切な記述をしてしまうと、相対的に低い評価になってしまうことがありえ、重要な判断だといえます。



伊藤塾のコンプリと辰巳のスタ論は、回にもよりますが、いずれも数百人規模の答練です。
そのため、相対評価の相場観を養うのにあまりに十分な人数がいるといえます。
そして、全体の点数分布が公表されることや、最上位の答案が見本として公表される点も共通しています。


差があるのは、次のような点です。
  • 予備スタ論では、順位表が出ないため、自分の具体的な順位はわからない。
  • 司法試験スタ論では、本番でなされる得点調整がなされるため、 採点者による偏りが是正される。
つまり、予備試験の答練においては、順位表が公表される点でコンプリが勝る一方、司法試験の答練においては採点者の偏りが是正される点で、より本番に近い相場観を養いうるスタ論が勝るといえそうです。




4.本番に近い環境で練習ができる

決まった時間を計って、大勢の中で集中して答案を書ききるのは、試験慣れした人でなければなかなか簡単なことではありません。
予備試験では1日に最大6時間、司法試験は1日に最大7時間答案を書くわけですから、これはかなり大変です。


予備校に行って答練を受ける場合には、大勢の人の中で、本番と類似の時間割で答案を書く練習ができるため、この訓練になります。
これも自主ゼミ等ではなかなか互換しづらいところではあります。
とはいえ、場慣れだけのために電車で往復して予備校に通うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
個人的には、その点を補って余りあるメリットがあると感じています。



この点については伊藤塾と辰巳で差はほとんどないでしょう。
個人的には、辰巳東京本校のパイプ椅子が五反田の論文会場のそれと似ていて、安心して試験に臨めたようにも思いますが、誤差かもしれません。

5.値段が安いとは言い難い(奨学生・割引制度がある)

答練が明確に独学等に負けるのは、その費用の高さです。
具体的には別記事に任せますが、答練は通常料金でだと1問あたり2000円前後します。
学者による解説がついた演習書は、何十問も掲載されて3000円前後であることを考えると、なかなか難しいところです。
たとえば、いずれも受験生から人気のある刑法事例演習教材は48問で、事例演習刑事訴訟法(いわゆる古江本)は33問で3000円台です。
添削の有無を差し引いても、演習書による独学はかなり割安に思えてしまいます。







答練からするとこのビハインドを埋めることはなかなか困難ですが、奨学生制度や、割引制度を用いることでかなり金銭的負担を軽減することが可能です。
特に、全額免除となった場合にはこのデメリットを完全になくすことができます。
誰にでもチャンスがあるものなので、まずは奨学生試験を受けてみるところから始めてから検討するのでもよいかもしれません。
詳しくはリンク先から確認してみてください。

参照: (奨学生・値段編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較

6.問題作成・解説が予備校によってなされる

最後に、演習素材が予備校によって作成されている点は、良くも悪くも特徴といえそうです。
具体的には、予備校の問題や解説を読むよりは、実際に民事訴訟法の問題を作っている勅使河原先生の解説書等を読んだ方が勉強になるのではないか、というような懸念は、批判としてありえそうなものです。
逆に、事例問題の解決に直接に役に立つかわからない本を読むよりは、試験問題を解くことに特化した予備校の教材を使った方が、学習効果が高いのではないか、というような意見もありえるでしょう。


この点については、やや乱暴ですが、好みとしかいえないように思います。
より問題作成委員の問題意識に近いのは学者の先生が書いたような本かもしれませんし、実戦的な知識や書き方が学べるのは予備校の教材かもしれません。
個人的には、どちらか一方に限る必要はなく、いろいろ試してみながら、自分に合う学習方法を見つけ出せればよいのかな、と考えています。



この点についても、伊藤塾も辰巳も大きな差はないでしょう。


(ただ、伊藤塾のコンプリ答練は、その名が、伊藤塾の論文向け講座である論文マスターを補完するという意味でコンプリートとつけられている通り、やや分野に偏りがある印象です。比較材料にするには不確実にもほどがあるので、この点につき感想がある方がいたら教えてください。)





7.おわりに

以上の通り、答練に参加することには、いくつものメリットがあります。
特に、独学では得がたいメリットである本番類似の環境等には、大きな価値があると考えます。
一方で、コスト等の懸念点が存在することも事実です。
まずは、答練の奨学生試験を受けるなどして、実際のコストを把握することで、うまく重要視している事項を検討できそうです。


答練の受講の是非を適切に検討して、いい結果に繋がることを願っております。



★関連記事
試験日程延期を受けての直前答練追加まとめ(予備試験・司法試験)
(奨学生・値段編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較
(添削編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較


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0.コンプリート論文答練と予備スタ論の値段の比較

予備試験を受けるにあたって、論文の答案練習会(答練)の受講を検討する方が多いと思います。
基礎講座を受講しているかどうかを問わず、大勢の受講生を一挙に集めて答練を行っている予備校として、伊藤塾と辰已法律研究所があります。
予備試験最終合格者のうち、答練を受講していた人の多くは、伊藤塾のコンプリート論文答練か辰已の予備試験スタンダード論文答練を受講しているようです。


論文答練の比較シリーズのうちの一記事です。
(参照: 論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験))
今回は、この二つの答練の値段の観点から比較をしてみようと思います。




1.基本的な価格設定

どちらの答練も、通学部であれば10月頃から12月頃にかけての第1ターム、1月頃から3月頃にかけての第
2タームの2期制をとっています。



伊藤塾のコンプリート論文答練(コンプリ答練)は、各タームに、論文式試験で問われる科目のうち一般教養科目を除いた9科目を、各4問ずつ解くことができます。
そのため、第1タームと第2ターム合わせて36問×2で合計72問を解くことになります。
2020年度対策であれば、第1タームと第2タームをあわせた全科目セットだと、121,900円となります。
目安として1問あたり約1,700円になります。
(参考:2020年度の講座案内 https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/19A34021.html)



一方、辰已の予備試験スタンダード論文答練(予備スタ論)は、一般教養科目が各タームに2問付属します。
また、第2タームは民事系の科目が各科目6問になります。
そのため、第1タームと第2ターム合わせて合計82問を解くことになります。
2020年度対策であれば、第1タームと第2タームをあわせた通学部の全科目セットだと、207,800円となります。
目安として1問あたり約2,500円になります。
(参考:2020年度試験向けの講座案内 https://tatsumi-ws.com/items/?code=B9084H)


なお、どちらの講座も好きな科目のみ受講することができます。
セット販売の方が1問あたりの額が安くなっているため、それぞれご参照ください。
スクリーンショット 2020-05-03 01.42.40


このように考えると、特に割引がない状態だとコンプリ答練が割安であるように思えます。
一方で、いずれにせよ演習書が1冊3,000円前後で買えることを考えると、どちらも割高にも思えます。




実際には、多くの受講生が奨学生制度や各種割引を利用して受講しているため、額を考える際には割引後の値段を参照することになります。

2.伊藤塾のコンプリ答練の奨学生試験制度・値引き

伊藤塾では、各種講座の期間前に、当該講座を対象とした奨学生試験が設けられています。
(参考: 2020年予備試験向け特別奨学生試験 https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/yobi/pg16296.html)
(なお、厳密には対象講座を含むパックが、対象講座の割引の分だけ減額、というような仕組みもあり、当該講座の受講のみにしか使えないというわけではないようです。)


講座にもよりますが、最大で受講料全額無料が予定されている回もあります。
ただ、私が予備試験受験生だったときは、3割から7割程度の割引の方が多く、受講料が全額無料になるケースはかなり少なかったように記憶しています。
その基準や割合は公表はされていないようです。


奨学生試験は、回にもよりますが、答練と同様の形式の問題を数題解き、その点数を中心にして割引率が判定されるようです。



なお、奨学生試験以外にも、模試の受講やその成績等による割引券の配布もなされることがあります。
また、予備試験論文式試験に不合格だった場合に、一定以上の順位だと割引がなされることがあるようです。



以上のように、伊藤塾での答練の割引は、原則として講座単位のものを予定していることがわかります。
つまり、奨学生試験は、コンプリ答練の受講費のみが減額されます。



今年度に関していうと、コンプリ答練自体ではありませんが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響から、論文直前答練の奨学生試験がなくなりました。
その代わりに希望者全員に40%割引クーポンが配布されることとなっています。
(参照: https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/yobi/pgyobisho.html)


3.辰巳の予備スタ論等の奨学生試験制度・値引き

一方で、辰已では、例年6月頃に、全講座を対象として一定の割引がなされる奨学生を募集しています。

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(参照ページのリンクが切れていたため、画像で失礼します)

こちらは、論文答練である予備スタ論に限らず、あらゆる講座が一定の割合で減額されるものです。
そのため、答練以外の複数の講座を受講する場合には、とりわけお得なものになります。


試験内容は、短答・論文・アンケートからなり、それぞれの内容を考慮して割引率が決まっていました。
私の身の回りには5割・全額の奨学生が多かったように思います(そもそも、こちらは受験者がかなり少なかったため、なんとも言えませんが)。
そのため、生涯一度しか受けられないという制約はあるものの、積極的に受けてみる価値があるように思えます。
なお、奨学生による紹介制度があった年度もあるようなので、身の回りに奨学生の方がいらっしゃれば声をかけてみるのもよいでしょう。


このように、論文答練以外の講座の受講も想定した奨学生制度であることがわかります。


それ以外では、伊藤塾と同様、模試等の結果に応じた割引を行なっています。
また、他の講座とのセットでの割引もなされています。
(参照: https://www.tatsumi.co.jp/yobishiken/tokusetu/190726_yobi_waribiki/)
このような制度からも、他の講座とのセット受講が想定されていることがわかります。


なお、2020年の奨学生試験についてはまだ発表されていないようです(2020年5月3日現在)。
例年6月中旬に試験があることから、実施するとすればそのあたりでしょうが、昨今の状況下だと事情が異なるかもしれません。

4.まとめ

上記のとおり、結局のところ答練の値段は割引率に大きく依存します。
そこで、まずはどちらの奨学生試験を受験してみることから始まるといえるでしょう。
特に、辰已の奨学生試験で全額免除が取れた場合(そして伊藤塾のそれより免除の可能性が高いと言われてはいます)、1年間の学習における学費の心配がかなり薄れるため、まずはこちらを受験するのが得策でしょう。
一方、こちらで思うような割引率が得られなかったとしても、伊藤塾では複数回にわたり割引のチャンスがあるため、日頃の学習の成果を試す意味でも奨学生試験を受験してみることをオススメします。



読んでくださりありがとうございました。



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