ABCにっき(司法試験受験ブログ)

司法試験合格を目指している受験生のブログです。令和元年度予備試験合格、令和2年度司法試験合格、現在弁護士。一部PRを含みます。

2021年02月

0.質問箱の回答

質問箱に来ていた質問に回答しています。
私の質問箱は、以下のリンクにあるのでまたよかったら教えてください。
https://peing.net/ja/abc_examinee


参照:質問箱の利用と記事募集

1.オンライン実施の司法試験の受験について

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昨今の情勢により、予備校が実施する司法試験模試がオンラインで実施されることが多いように思います。
例年は、司法試験本番の会場を含む会場実施がなされていたことから、今年は例年とは異なる検討が必要にも思えます。
あらためて司法試験模試を受ける理由について整理した上で、受験するべきか、また受験するとしていかなる候補が挙げられるかについて考えてみようと思います。

2.司法試験模試を受ける理由について

司法試験模試を受ける理由としては、
  1. 受験生の中での相対的な位置が分かる
  2. 受験生がどれくらい特定の問題を処理できるのかについての相場観ができる
  3. 本番と同様の場所で試験を受けて、当日気をつけるべきことが分かる
  4. 本番と同様のタイムスケジュールで過ごすことで、当日気をつけるべきことが分かる
  5. 多くの受験生が触れている論点についての準備が不足することで、本番書き負けてしまうことを避ける
というようなことがよく言われてきたように思います。
要するに、相対評価(1,2,5)と本番の環境(3,4)の把握のために受けることが多いのではないかな、と思います。
これらの特徴を重視して複数回模試を受ける人もいれば、いずれの利点も過去問の採点実感を参照したり答練や大学の演習に参加したりすれば足りるとして模試をあまり受けない人もいるようです。
私は前者でしたが、司法試験模試は受験するだけで丸々4日間(中日も合わせれば5日間!)も時間を取られるので、後者の立場の考えもよくわかります。

3.コロナ禍での各予備校の司法試験模試等の対応

コロナ禍で司法試験模試を会場で受験することに抵抗を感じる人も少なくなさそうです。
会場ではなくオンラインで受講をする場合には、司法試験模試を受ける理由である本番の環境の把握は困難になりそうです。
そのような中、各予備校は、通信添削による対応にとどまらず、様々な対応をしているようです。


たとえば辰已法律研究所では、本番の環境に少しでも近づけるために、Zoomの活用を試みています。
全国で一斉に試験を受験することで、本番と同様の時間配分で、周りの受験生の様子を見て緊張感を味わいながら、受験ができるとするものです。

スクリーンショット 2021-02-24 20.36.31
(公式リンク:公式パンフレット 41頁)


アガルートでは、例年通り、相対評価の把握に役立つ答練を用意しています。
アガルートの司法試験型答練では、答案提出者全員の採点済み答案が見られるようになっているため、他の受験生がどの程度理解が進んでいるかが明確に把握できます。
私がいつも言及している渡辺悠人先生作成の問題解説が読めるため、その点も当然高評価です。
例年は、会場受験をする方が多かったため、あまり話題になっていなかったように思いますが、通信添削の需要が高まる今年は、注目できるものだと思います。
(公式リンク:アガルートアカデミー 司法試験型答練 )
(参考:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人


なお、伊藤塾(TKC)と辰已は、例年通り会場受験もやっているようです。
やはり模試を受けることのメリットは、会場受験をしてこそ最大限享受できるものと考えるため、受験にあたっては会場受験についても検討する価値があると思います。





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0.投資信託の積み立て日記

2020年4月分から楽天証券で投資信託の積立を始めたので、受け渡し等がある度に記録をつけていくことにしました。


楽天証券で、楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を、毎月12,500円ずつ積み立てています。
2021年2月分からは、それぞれ25,000円ずつ積み立てるようにしています。



今回は、11回目の2021年2月分が受け渡されました。
300,000円投資している状態です。
いくらになっているでしょうか。

1.現在の様子


現在の様子です。

スクリーンショット 2021-02-19 15.54.50



積立注文でもらえる楽天ポイントと合わせると、50,546円分のプラスです。
米国株高が続いており、順調に基準価額が上がっています。
次月の2021年3月分については、カード引き落としがうまくいかなかったので、購入をどうするか悩んでいますが、面倒なので購入しない気がします。
NISA枠がもったいないので適当なJ-REITでも買って持っておこうかな、などと考えています。


2.楽天証券でNISA口座で投資信託の積立をする

毎度日記をつける度に説明書きを書くのもアレなので、詳しくは2020年5月分の記事にまとめてあります。
どのように買っているのか参考にしたい方はぜひ覗いてみてください。





何か動きがある度に更新をします。
投資信託が吉と出るか凶と出るか、楽しみに(できれば吉を願って)待っていてください。









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1.一元化教材は前日に見返せないが、どうするか?

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以前一元化教材を作成することについて書いていました。
(参照:論証集や判例集をどう回していたか(司法試験・予備試験))

一元化教材を作ると、今まで学んだことがまとまっているため、復習に便利です。
しかし、網羅性を意識すると、一元化教材はかなり内容が多くなってしまいます。
前掲記事でも書いたとおり、各科目1周5時間くらいが復習に必要だったように記憶しています。


これだけ時間がかかると、試験前日に全内容を見返すのは困難になってしまいます。
実際、私も直前期にバリバリ論証を見返せていたわけではなかったようです。
(参考:司法試験本番までの勉強予定(メモ) 本番2ヶ月前に書いていた勉強メモです)
そこで、工夫が必要です。
たとえば、全箇所を精読するのではなく、ぱっと見でわかるものは飛ばす、のような読み方をする、というのは一例でしょう。
とはいえ、このような方法によっても、試験前日のようなときには、目についた箇所はゆっくりと読みたくなってしまうものです。

2.試験直前チェック用の教材を別途用意しておく

そこで、試験直前にさっとチェックするために用いる教材は、別途用意することが考えられます。
自作してもいいでしょうし、市販のもので使いやすいものがあればそれを採用することもありうるでしょう。


私は、一元化教材に書いてあることは、問題を見ればぼんやりとは思い出せるくらいにはしっかり勉強をしているはずだ、との(真実かあやしい)前提のもと、比較的確実な暗記が求められる箇所のみに絞ったまとめを作成することを考えました。
具体的には、かっちりと判断枠組みが決まっているものについては、そこを間違えてしまうとおしまいなので、まとめる必要があるだろうと思っていました。


スクリーンショット 2021-02-13 16.33.48
たとえば、誰もが当然に覚えている行政法の規範のみをまとめたものです。
これくらいの分量のものを、各科目3頁ずつくらいだけ用意して、見返すようにしていました。
こうすれば、1科目にせいぜい5~10分くらいしかかからず回し切ることができます。
わざわざ勉強時間には入れていませんでしたが、答練前や本番前にさっと見返すようにしていました。



市販のもので、簡単に見返すものとしては、幾度となく紹介をしていますが、アガルートの判例百選スピード攻略講座が挙げられるように思います。
(参照:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人)



何か自分なりの見返す教材が用意できれば幸いです。






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1.『憲法判例の射程』を用いる

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『憲法判例の射程』は、憲法の参考書として定評がありますし、私も気に入っているので、折に触れて紹介している書籍です。
一方、予備校本ではない参考書にはよくあることのように思いますが、参考書で学んだ(はずの)理解をどれだけ答案に反映できるかは、また別の問題のように感じます。
とりわけ、賛否両論がありそうなところですが、憲法の論証集は使えない、といわれるように、そもそも用意しておいた記述がそのままは活かしづらいと言われがちな憲法の参考書なので、なおさらです。
(参考:憲法の論証集は使えないのか)


以前司法試験対策の勉強のところ等でも触れたのですが、私は憲法の見返す教材として、『憲法判例の射程』をまとめたものを使っていたため、その紹介をすることで、回答に代えたいと思います。
(参考:予備試験合格後の司法試験対策の勉強
なお、私が司法試験を受験する前後で、同書の新版である第2版が出ているので、購入時は気をつけてください。
今回引用・要約する際には、特に断りがなければ初版のページ数等を示しています。

2.「憲法判例の射程」へのアプローチ方法

『憲法判例の射程』の紹介は、同書籍がとる判例の射程へのアプローチ方法に関する箇所を引用すれば足りるでしょう。

同書籍は、判例へのアプローチ方法として、メイン型、対比型、通覧型の3つを採用しています。
メイン型とは、「ある問題・論点につき、裁判所の基本的な考え方が明確に示されたと思われる主要な判例の『射程』を、それと関連する他の判例との比較・対比などを通じて明確にするとともに、『限界事例』を明らかにしていくという方法」です(同書9頁)。
対比型とは、「事案や問題構造の類似性にもかかわらず、異なった判断枠組みが用いられた判例を取り上げて、両判例を対比させながら、場合によっては別の判例への言及もしつつ、それぞれの判例が示した判断枠組みが適用される場面を明確にして、その『射程』を明らかにしていく方法」です(同書10頁)。
通覧型とは、「ある憲法上の権利ないし問題領域に関する判例を『通覧』することで、判例の考え方を浮かび上がらせるという方法」です(同書11頁)。


このように、複数の論点について、判例の状況をふまえて、3つのアプローチを用いて解説をしているのが同書籍です。

3.『憲法判例の射程』のまとめ

上記のような同書籍の特徴・アプローチ方法を捉えて、まとめていきました。
具体的には、問題の所在・参考判例の要旨・判例枠組みのまとめを1枚にしていました。

スクリーンショット 2021-02-10 20.33.44
(同書第6章 選挙権のまとめ)

このように、復習の際には、参考判例を適宜参照しながら、判例枠組みのまとめを読み、適切な判断枠組みとしてどのようなものが挙げられるかを読み返していました。
(なお、このような「判例の立場の批判的吟味やその射程の検討を経ることなくそのまま用いたりする」ようなまとめ方は、同書4頁以下で適切でないものとして触れられているものとも思えます。本書を2,3周読み、一定の理解をした上でこのようにしているのだ、ということで自分の中では落ち着けていました)


具体的には、以下のように、アプローチの手法にあわせて、意識すべき点に注意しながら、まとめていました。
メイン型については、触れられている判例がどのような論理である判断枠組みを提示しているか、違憲審査にあたってはどのような事実に触れるのが適切かをまとめることになります。
画像の選挙権のまとめ(厳密には、問題の所在にもある通り選挙権の行使の制限に関する判断枠組み)は、メイン型の例です。


対比型については、複数の判断(とも思える)枠組みからどのようにいずれかを選ぶことになるかについての考慮要素をまとめることになります。

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(同書第8章 政教分離に関する事案のまとめ)

代表的な例が、目的効果基準と総合考慮基準のいずれによって判断するかを考えるようなものです。

通覧型は、複数の、場面が少し異なる判例がある論点に関するものなので、どのような場面に分けて考えられるかに着目してまとめていました。
代表的な例として、同書第4章の、「個人の私生活上の自由」の保障に関して、情報収集・保管・発信の場面に分けて判例を整理したものがあります。

4.どのように実際の答案に活かすか

このようにまとめられたとして、実際に答案に活かすにはどのようにすればよいでしょうか。

私もあまり詰め切れなかったのですが、一つ活かす方法があると考えています。
それは適切な答案の枠組みを組み立てるための道しるべにすることです。
具体的には、『憲法判例の射程』に紹介されている35の問題意識に関しては、判例について大まかに理解できている状態になっています。(初版では29のみでした、増えた!)
同書で読んだ理解をもとに、まとめたような枠組みで判断すれば足るか、判例との事案の差から異なる枠組みにより判断することか、論ずる用意ができているということです。
少なくとも正しそうな枠組みを提示することができるし、判例との距離から適切な理由づけができれば、司法試験レベルなら通用する憲法論のできあがりです。


あまりだらだらと答案に書くのもどうかと思いつつ、私がはっきりと答案に活かした例を簡単に触れておきます。
たとえばR1予備論文憲法で、目的効果基準と総合考慮基準のいずれを用いるかについて、藤田補足意見と調査官解説について明示して論じ、その点についての評価は知りえませんが、A評価を得ることができました。
R2司法試験論文憲法では、まとめで読み、薬事法判決の文言をそのまま書いた上で、事例にあわせて規範を変えていました。
Aではあったものの、せいぜい上位5~10%くらいの答案かなあと思っています。







このように、まずは判例の枠組みについて、その内容とそれを導いた理由についてしっかり理解するための教材とするのがいいのかな、と考えています。
質問の答えになっているかは怪しいので、また適宜追加で聞いてください。








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0.予備試験合格後の司法試験対策の勉強

予備試験に最終合格したあと、司法試験に向けてどのような勉強をしていたのか聞かれることが多いため、ざっくりまとめて置くことにしました。
2019年予備試験最終合格(2019.11.7)から2020年司法試験受験(2020.8.12)までのおよそ10ヶ月間の内容で、例年よりはかなり長めなため、その点については留意していただけると幸いです。
また、成績等は以下の通りです。
(参考:伊藤塾第二回司法試験模試 会場+在宅
(参考:司法試験の成績通知到着


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(ずっとスプレッドシートを用いて勉強の管理をしていたため、なんとなく勉強の概要が掴めました。画像のようにこまかく管理していたのは直前のみですが、それでも全体像はぼんやり再現ができます)

また、一部管理するときの記入漏れ等で、ブログの他箇所での言及と細かな内容が異なる場合があると思います。
もしお気付きの方がいらっしゃれば、是非コメント等で指摘してくださると嬉しいです。



1.全科目共通のもの(模試・答練・過去問)

私は、司法試験模試は伊藤塾のものを2回(2月末・6月末)と辰已のもの(3月末)の3回受験しました。
いずれも全日程会場で受験しました。
例年は各予備校が2~3月に1度ずつ開催しているものだと思うので、2020年度受験がイレギュラーでした。
今確認すると、伊藤塾のもの(厳密には伊藤塾と提携しているTKCのもの)の申し込みが始まっていました。
奨学生でない方はもう申し込んでしまうのも良いかもしれません。
(参考:2021年 TKC 司法試験 全国統一模試 )


全科目共通の答練としては、辰已のスタ論と伊藤塾のペースメーカー論文答練を受講しました。
スタ論は第1クールは自分で解き、第2クールは就活等で欠席することがあったものの、会場で受験しました。
伊藤塾の答練は解く予定はありませんでしたが、司法試験の延期により時間ができたので、半数近くは答案を作成しました。
いずれも、答案を作成したものについては、もう1周答案構成をすることで復習をしました。


過去問は、直近8年分は辰已の過去問答練で答案を作成・提出したほか、自分で答案構成もしたので、2周しました。
その余の年度は、ぶんせき本を用いて1周答案構成をしました。
(問題を選んでさらにもう1周答案構成するものもあったのですが、その数は定かではありません)





2.憲法

自分で『憲法判例の射程』をまとめたノート:3周
旧司法試験の過去問:2周
憲法演習ノート:1周
短答:平均して3周
新四人組憲法の気になる箇所の参照

憲法は比較的得意で、予備論文でもA評価がもらえていたため、特に重点的には対策はしていませんでした。
憲法は、予備試験受験段階から、論証集の代わりに自分で作成していたまとめノートを使って勉強しており、変わらずそれを用いました。

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(こんな感じのもの。参照:憲法の論証集は使えないのか)
(参照:憲法判例の射程を司法試験・予備試験論文答案で活かす

憲法に限らず、旧司法試験の過去問の演習の際には、アガルートの旧司法試験解析講座を用いて、工藤先生の参考答案を参照していました。
(参考:旧司法試験 論文過去問解析講座

憲法演習ノートは、自分が受けた年に問題作成委員であった宍戸先生が編者となっており、問題意識を盗めないかと思って購入しましたが、そのような邪な気持ちとは関係なく、憲法の理解が深まり、よかったです。

短答は、民法・刑法とともに、肢別本の全ての肢を最低1周し、その確信度合いに応じて印をつけ、不安だったり間違えたりしたものをなんども解き直すようにしていました。

新四人組憲法は、主にはいわゆる三段階審査ではない審査方法について学ぶために、審査基準論に関する部分を読んでいました。



3.行政法

論証集:3周

行政法は比較的得意で、予備論文でA評価を取ったり、模試で全国1位だったりしたこともあり、あまり時間を割いていませんでした。
本番あまりうまくいかなかったので、ちょっぴり後悔しましたが、対策が急務だった選択科目に十分に時間を割くことができたので、結果的にはこれでよかったのだと思います。

4.民法

重要問題習得講座:3周
論証集:4周
総合講義:1周
短答:平均して4周
サブノート:1周
内田民法の債権法改正関連の気になる箇所の参照
改正部分の素読:1周

民法は、予備試験を旧法で、司法試験を改正法で受けるという世代だったことから、厚めに勉強をしていました。
具体的には、アガルートで改正法対策パックの内容となっていた総合講義と重要問題習得講座の受講をしました。
(参考:民法改正対策パックのご案内

民法改正による短答の難化が予想されたことから、サブノートを購入して改正の内容を掴もうとしましたが、これはあまりいい方法ではなかったかもしれません。

5.商法

旧司法試験の過去問:1周
論証集:3周
事例で考える会社法:1周
判例百選スピード攻略講座:1周
田中亘会社法の音読:1周

商法はそこまで苦手意識はなかったものの、予備論文でC評価だったため、腰を据えて対策をすることにしました。
具体的には、演習形式を通して論点を抽出する訓練・判例知識の確認・条文知識の確認をすることを考えました。
それぞれ順にジレカン・百選攻略講座・基本書通読が対応します。

事例で考える会社法は、すでに解いたことがあったため、まだ解いたことがなかった会社法事例演習教材でもよかったのですが、延期を想定しない前提での可処分時間からすれば、適切な選択だったかなあと振り返っています。
田中亘先生が執筆者の一人となっており、田中亘会社法の解説ともリンクしており、扱いやすい教材でした。

百選攻略講座は、いつもブログを読んでいただいている方にはもう耳にタコができるほど読んでいる(?)ことになっていそうです。
有用でした。
厳密には他の科目でも適宜参照していたことはあるのですが、意識的に通読する時間を設けたのは会社法
(参考:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人

田中亘会社法(基本書)は、別に通読する必要も音読する必要もなかったのですが、司法試験の延期によりうまく学習のモチベーションが上がらないときに、無理やり机に向かうための教材・勉強方法として採用していました。
特に学習効果が高いかはよくわかりません。
同書自体はいい本です。2021年3月に第3版が出るので購入される方は注意してください。



6.民事訴訟法

旧司法試験の過去問:3周
論証集:3周
ロープラ:1周
読解民事訴訟法:2周

予備論文でD評価だったり、苦手意識があったりしたことから、追加で読解民事訴訟法を購入して、読みました。
同書は司法試験の考査委員の勅使河原先生が執筆している参考書で、本番でも設問1、3は同書で挙げられている問題意識に関連するものだったので、きわめて直接的に効果があるものになりました。
思えば、本番の設問2も辰已模試で関連する問題が出ていたため、勉強の成果が出たというよりは情報戦で負けなかった、というような感想になりました。

7.刑法

論証集:3周
旧司法試験の過去問:2周
短答:平均して3周
刑法事例演習教材:2周
基本刑法:1周

刑法は、周りの受験生が予備論文段階で解いていることが多かったにもかかわらず、自分が解いていなかった刑法事例演習教材を用いて勉強したことが特徴的だったように思います。
きわめて有用でしたし、まだ解いていない方は、予備論文対策としても扱う価値があると感じました。

基本刑法は、主には予備口述対策として読んでいたのですが、その際に学説対立のある論点があるページに貼っていた付箋箇所を読み直すことで、近年の傾向変化に対応できるように対策をしました。
(参照:基本刑法ユーザーはなぜ多いか



8.刑事訴訟法

旧司法試験の過去問:2周
論証集:2周
事例演習刑事訴訟法の気になる箇所の参照

あまり得意である意識がなかったものの、特段の対策をしないまま臨むことになったのが刑事訴訟法でした。
司法試験での問われ方が、予備論文と大きく異ならないことがその理由ですが、見解対立問題が積極的に出題されることを見越しての対策をするのであれば、もう少し考えてもよかったな、と振り返っています。



9.選択科目(知的財産法)

これは別記事でまとめています。
(参考:司法試験の知的財産法の勉強法・予備校講座・基本書と演習書について

いい講座といい演習書に恵まれたので、とてもよい学習ができたなあと振り返っています。
選択科目に集中的に時間をわりふろうと考えての学習計画にしていましたが、実際にはそこまで大幅に時間を要することもなかったので、自分と相性のいい選択科目だったようです。ラッキーでした。





以上です。
何か気になることやおかしな点があれば教えてください。





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