0.質問箱の回答
質問箱に来ていた質問に回答しています。私の質問箱は、以下のリンクにあるのでまたよかったら教えてください。
https://peing.net/ja/abc_examinee
参照:質問箱の利用と記事募集
1.司法試験の過去問をいつから何を用いて扱ったか
私が司法試験の論文過去問を解き始めたのは、基本的には予備試験合格後に司法試験対策を始めた頃です。
具体的には、辰已法律研究所の過去問答練を1月頭から受講していたため、その頃からです。
参考:辰已法律研究所 講座案内
新司法試験の過去問は、試験が始まった平成18年からで14年分(私が受験した令和2年が15回目)、現在の形式になったのが平成24年からで8年分ありました。
実際に書いておきたいと思った現在の形式の分の8年分は予備校の過去問答練を受講し、添削を受けました。
復習の際にはぶんせき本を参照して、再現答案を見比べるようにしていました。
旧形式の6年分については、辰已法律研究所の過去問冊子(問題文と解答例、出題趣旨、採点実感、参考答案と参考配点表がついた冊子)とぶんせき本を用いて勉強をしました。
具体的には、答案構成をして(大大問となっていた民事系はかなり簡易にでしたが)、それを採点表を元に採点して、出題趣旨等を読む、というようなものです。
つまり、現在の形式となった8年分については1度答案を書き、それとは別に復習も兼ねて14年分すべて答案構成をしたのちぶんせき本を参照しました。
(この値段で全年度揃えようと思うとなかなかハードルが高く感じられますが、司法試験受験後はそこそこの高値で売ることができますし、長い目で見ればそこまで高い出費にはなりません。また、司法試験を受験し終えたお知り合いの方がいれば譲ってもらえるかもしれません。)
なお、おそらく論文過去問について聞かれていると思ったのでそう答えましたが、短答については肢別本でまとめて扱ったため、予備短答対策の段階から司法試験の短答過去問も適宜解いていたと思います。
また、選択科目の知的財産法については少し異なった扱い方をしていました。
(参照:司法試験の知的財産法の勉強法・予備校講座・基本書と演習書について)
2.予備試験対策として司法試験の過去問を扱うか
私は、予備論文受験対策には司法試験の過去問をあまり見ませんでした。司法試験の過去問を扱う理由として、
①司法試験の形式(設問の問われ方や時間配分)に慣れる
②司法試験受験生のレベル感を推し量る
③司法試験委員会が受験生に求める理解や記述を学ぶ
あたりが挙げられると思います。
①については、司法試験と予備試験の試験形式が異なることから、直接の効果は薄いように思います。
(ただ、司法試験の設問形式が予備試験に流用されるようなことがないではないことから、その限りでは意味があるかもしれません。たとえば、憲法では、司法試験で先に三者間形式が廃止され、のちに予備試験でも廃止されました)
②についても、予備試験受験生と司法試験受験生では母集団が異なるため、あまり意味がありません。
そのため、もし扱うとすれば、③の司法試験委員会からの要求水準を推し量る目的で扱うことになると思います。
これ自体はたしかに有意義だと考えるのですが、たいていは予備校教材は出題趣旨等を参考に作成されており、司法試験委員会の要求はそれを通じて学ぶことができますし、司法試験の過去問はかなり難解で、必ずしも最も有用な教材ではないように感じます。
私自身、裁量基準についての理解を深めるために扱った平成28年の行政法の過去問くらいしか予備試験受験前に答案を作成した記憶はありません。
ただ、たとえばロー在学中である等、同時に司法試験対策も睨むような場合には、司法試験の過去問を解くことによるメリットを存分に享受できるため、優先順位は変わるかもしれません。
(2020.10.17追記)
Twitterでお世話になっているともしび先生(@lighta_ampligh)がこの記事に関連した話題で記事を書いています!
リンク:司法試験の過去問をどう扱うか
予備試験対策に司法試験の過去問を利用するかというテーマについて、私とは一部異なる立場で書いており、勉強になります。
ぜひあわせて読んでみてください!
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