ABCにっき(司法試験受験ブログ)

司法試験合格を目指している受験生のブログです。2019年予備試験合格

カテゴリ: 予備試験

0.質問箱の回答

質問箱に来ていた質問に回答しています。
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参照:質問箱の利用と記事募集

1.民法が得意だと予備試験に得意になると言えるか

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面白い質問です。
質問したくなる気持ちはなんとなく分かります。


実際には、民法の全科目に占める割合は、予備試験の短答においては配点ベースで全体の10%強、論文では全体の10%しかありません。
そこで、民法の得点が高いことが即座に予備試験の短答・論文の合格を意味しないことは明らかではあります。
民事実務基礎科目を含めても、高く見積もっても論文の20%程度です。
サンプルは少ないものの、ぶんせき本に付属する合格者のランク表を見ても、合格者が民法に強いと言えるかどうかはなんとも言えません。
(あえて言うならば、合格者は実務基礎科目の成績がいい傾向にあるな、と素人目には感じました。刑事実務基礎科目対策についてこちら参照)





一方で、民法の科目の特質から、民法がある程度得意になった人が論文式試験に強い状態にあることは、ままあるのかなあとも思います。
民法は、条文が豊富であることや、要件事実的発想が重要であると言われがちである(実際そうだと私も思います)ことから、条文から要件を抽出して、事案を解決する視点の重要性が理解されやすい科目だと感じます。
条文から要件を抽出して、事案を解決する視点は、実際にはどの科目でも必須のものなので、この視点を持っている受験生は、論文答案を作成する上での重要な前提を理解していることになるはずです。
そういうわけで、そのような視点の重要性を念頭に置きながら民法を学習し、民法が得意になった人は、論文答案を書く上での基礎ができているため、論文式試験にも対応しやすい、ということはありえるのではないか、と考えています。


一般に「民法を制する者は予備試験を制す」というようなフレーズは、以上のような意味で使われていることが多いように思います。
そこで、現時点で民法の論文がうまく書けないために過剰に不安になる必要はないし、他科目との学習のバランスを失するほど民法を重点的の学習をする必要もないはずです。
上記のような視点を持ちながら、民法のみならず他科目の学習をしていくと、見通しが良いのではないかなあと感じています。








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1.答案構成をどのように書いていたか

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答案構成については思うところがかなりあるので、いずれ詳述したいのですが、取り急ぎ画像だけ貼っておきます。


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これは予備論文直前に旧司の答案構成をしていたときのメモです。
基本的には論点名か適用条文を書いて、その結論を○×で簡単に書いていました。
きわめて端的なものであることが分かると思います。
なんども繰り返しているのでかなり適当です。
(合っていそうかどうかとかはちゃんと確認しないでください🙇‍♂️笑)


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これが合格した年の予備論文の刑事系の答案構成です。
大まかな形は先ほどあげた答案構成とそう変わらないと思います。
差があるとすれば、使おうと思っている事情や、時間配分についてメモが書かれていることあたりです。


論点・条文・事実をメモして、答案で書き忘れないようにするために使っていました。







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1.添削を受けるなら過去問?予備校答練?

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ご質問が大変丁寧で助かります......!
欲をいえば過去問も予備校答練も添削を受けたいところですが、時間や金銭の制約から、なかなかそうもいかないのが現実だと思います。


添削を受ける理由は、自分の書いた答案が第三者から見てどのように評価されるかを確認することにあると思います。
学習を進める上で最も重要な教材は過去問であること自体には異論はないと思いますが、他者からの評価がどのようになるかを、過去問で確認する必要性は必ずしも高くないのではないか、というのが私見です。

予備校答練を受講することに一定のメリットを感じており、これを受講することは自分の中で決めていました。
(参照:論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験))
そこで、どうせそこで添削を受ける機会があるのだから、わざわざ過去問も添削を受ける必要はないだろうと感じ、過去問は自分で(時に合格者の方に見てもらって)扱うことにしていました。
ぶんせき本等で過去問の復習はある程度効率的に進めることができたので、これで足りるなあと感じました。


どちらが適しているのかはよく分かりませんでしたが、予備校答練を受講するかどうかを中心に考えて、予備校答練を受講しないなら過去問の添削を受け、予備校答練を受講するなら様々な余裕と相談して過去問の添削の是非を考えると良いのかなあと思います。

2.答練をいつ復習するか

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難しいテーマです。
よく聞くタイミングとして、
①書き終わった後、解いた感覚が残っているうちに復習する
②添削が帰ってきてから、添削内容と照らし合わせながら復習する
③解いた感覚がなくなったのちに復習する
あたりがあるように感じます。


私は②・③のタイミングの計2回の復習をしていました。
②のタイミングで復習をしたのは、自分が書いた答案がどのように評価されたかを確認すると、振り返るべき力点が分かりやすくなると感じたためです。
③のタイミングで再度復習(この時は問題を見て、答案構成をしたのちに、採点表を見返す、のような復習をしたと思います)をしたのは、全く初見の問題ではなく、以前反省をしたメモが残っている問題を解き直すことで、自分の弱点を見つめる機会になると思ったためです。


①のタイミングで復習をすることを良しとする方もおそらくは多くいると思います。
自分が解いた直後に復習をしなかったのは、答練を、初見の問題でどのように考え、表現し、それがどのように評価されるかを考える練習の機会として考えていたことに関連します。
解いた直後に復習することも一時期はあったのですが、そのときに、振り返る対象が「自分が実際にどう書いたか」ではなく「自分がどのように考えたか」になってしまっていたことに気がつきました。
これでは、どのように評価がなされるかとうまく向き合えないように感じました。
そこで、添削済みの答案が返ってきてから、それを参照しながら復習をするスタイルに切り替えました。









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1.司法試験・予備試験対策で憲法の論証集は使えないのか

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「憲法の論証集は使えない」というのは、たまに見かける言説です。
そして、そのように言われる背景には一定程度共感はします。


そもそも、いわゆる論証パターンは、問題提起・理由付け・規範のセットからなります。
特定の論点について、規範を立てるまでの文言をある程度用意しておくものです。
様々な論点が重なりあっており、高度な思考が必要となる試験本番においては、そのような用意は時間の節約に繋がるため、有用です。


一方、憲法の答案は、規範に相当する違憲審査基準を立てるまでの論証に、他の科目と比べるとその問題固有の事情が多く含まれがちです。
具体的には、人権の保障範囲やそれに対する制約については、その内容も程度も様々です。
そこで、いつでも貼り付けて終えられるような理由付けと規範のセットを用意するのは困難だ、という意味で、「憲法の論証集は使えない」と言われるのだと思います。



そのような厳密な意味ではたしかにそうだと思いますが、答案の一部分に限定すれば、事前に一定程度書く内容を用意しておくこと自体は可能だと思います。
保障範囲についての文言や、いかなる事情を重視して審査基準を立てるかについて、一定程度文言を用意しておくと、その場で記述がふらふらとしてしまうことを避けられます。


また、いわゆる三段階審査を行うわけではないような場合には、いわゆる論証パターン的な記述も有効となりえます。
出題されそうな範囲では、裁量審査を行う場合や検閲該当性が問題になる場合、31条以下が問題となる場合等が挙げられるでしょうか。



このような特質を捉えながら、いわゆる論証パターン的ではなくとも、なんらかの記述を用意しておくと良いと感じます。
私は下の記事のように用意をしていました。
(参考:論証集や判例集をどう回していたか(司法試験・予備試験)







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1.予備試験に合格したことで周囲の反応が変わるか

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面白い質問です。
「司法試験に合格すればモテる」のように、目の前のやる気を出すために、目標を達成すれば周囲の反応が変わることを夢想することはよくありそうです。



日頃から連絡を取っていたような身近な人は、予備試験合格が司法試験の受験資格を得ることに過ぎないことをよく理解してくれていたように思います。
周りには大学院に進んだ理系の友人が多かったため、院試に受かったようなものだと置き換えて、一つのいい区切りだとして、お祝いをしてくれました。
あくまで試験が一段落しただけ、という理解だったからか、周囲の反応が大きく変わった印象はありませんでした。



日頃あまり交流がなかったような人からは、そこそこのリアクションがありました。
小学校時代の友人が、どこで情報を得たのかわかりませんが突然連絡をくれたり、そこまで親しかった覚えのない友人とご飯を食べに行くことになったりしました。
しかし、いかんせん司法試験の受験資格を得られただけなので、特に相手方に明確なメリットが存在するわけでもないですし、特にどうということはありませんでした。



予備試験合格後に新しく出会った人はそこまで多くなく、予備試験に合格したことを理由に全くの新しい人が歩み寄ってくるようなことはありませんでした。
強いていえば、大衆酒場で飲んでいたときに話しかけられた人が法科大学院出身で、予備試験の話をしたら盛り上がって飲み代を奢ってもらったことがあったくらいでしょうか。
そのほかには、予備試験合格を要求するようなインターンに参加できるようになったくらいで、特に変化は感じませんでした。



予備試験浪人をすると決めたときにあまり理解が得られなかった人からは、その際に悪化した評価が元に戻った、というような感想を抱くことがありました。
(参考:予備試験浪人をするということ)
名の通った企業の内定を辞退して留年して予備試験を受けるという決断をしたので、なぜ法科大学院を受けないのかといった疑問や、新卒内定から留年生となったことへの認識のギャップからか、あまり親しくない人からは不思議な対応を受けることがありました。
親戚にも、うまく自分の考えや、将来の見通しについて説明することができなかったからか、心配をかけてしまっていました。
そういったあまりよくない反応がなくなったという意味では、相対的に周囲の反応がよくなったと言えるかもしれません。



少し話は逸れますが、そのような背景から、予備試験浪人をすると決めたときにも、なんら変わることなく接してくれた身の回りの人への感謝はとても大きなものになりました。
以前までと同様に仲良くしてくれた友人や、頼りに感じてくれたのか困りごとを相談してくれた友人の存在がなければ、試験を最後まで受けきることができたかよく分かりません。
そのような人たちは、予備試験に合格したと知ったときも、一緒に喜んでくれはするものの、反応が変わるようなことはありませんでした。



このように、司法試験の受験資格を得るに過ぎない予備試験の合格で周囲の反応が大きく変わることはないし、どちらかというと受験の前後を通じて変わらず親しくしてくれる人の存在が自分にとっては大事だったなあ、というように感じます。
そういうわけで、「予備試験に合格すればモテまくりで人生が順風満帆」のようなことは、少なくとも私には起こりませんでしたが、それとは別に充足感の得られる経験になった、と振り返っています。









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0.予備試験口述式試験の対策

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かなり気が早いような気がしますが、口述式試験の対策について書いておくことにしました。
私は予備論文の合格発表後から対策をはじめたので、概ね2週間くらいで以下のような対策をしていました。




1.口述の出題内容

口述の出題内容は、例年おおまかには決まっており、
民事:訴訟物・請求の趣旨・要件事実・執行保全の知識・立証方法・法曹倫理
刑事:構成要件の理解・学説対立・刑事手続・法曹倫理
あたりです。

そのため、以上の内容について覚えていきました。

2.民事の対策

まずは、過去問を読み、おおまかな出題内容を把握しました。
あとは、その内容・形式に合わせて回答ができるように暗記を進めるようにしました。

具体的には、訴訟物・請求の趣旨・要件事実の暗記のためには、いわゆる大島本で扱われている内容を全て丸暗記していました。



また、執行保全の知識・立証方法・法曹倫理については、辰已の赤本を利用していました。



このあたりで知識量としては十分だったと思います。
総じて、予備論文の民事実務基礎科目の対策で用いたものを扱ってやれば良いように思いました。

3.刑事の対策

こちらも、まずは過去問を読み、大まかな出題内容を把握しました。
あとは、前述の出題内容についての理解を深められるようにしていきました。


とはいえ、こちらも予備論文の刑事実務基礎科目の対策で用いたものを扱うので基本的には足りました。
(参照:予備試験の刑事実務基礎科目の対策・解き方)
具体的には、刑事実務基礎の定石を読み込むような勉強をしていたように思います。




予備論文向けの対策と異なる対策をした箇所があるとすれば、学説対立が問題となりそうな箇所を重点的に学んだことが挙げられるでしょうか。
口述刑事で問題となりがちな事例問題は、複数の立場から検討すると異なる結論が導かれるようなものが多かったため、そのような対策をすることにしました。
具体的には、基本刑法を用いて主要な学説対立が問題となるトピックを検討しました。
自分があまり詳しく理解していないトピックが書かれた箇所に付箋を貼りながら1周通読をし、あとは付箋の箇所だけ2周目を読む、というように勉強をしました。
(参考:基本刑法ユーザーはなぜ多いか(質問箱回答))


4.模試の受験・合格者との練習

予備口述は不思議な試験で、正しい答えをいかに導くかを求められているかというよりは、適切な受け答えができるかに主眼が置かれているかのように思えます。
すると、上述のような知識の確認ももちろん重要なのですが、それと同等に、法律の会話ができることが重要になります。

私は辰已と伊藤塾の口述模試を受験したほか、昨年度以前の合格者の方に頼んで、2016~2018年の過去問や過去の模試を素材に練習をつけてもらいました。


そんなに予備合格者の知り合いはいないよ、頼みやすい知り合いは少ないよ、と思われるかもしれませんが、予備合格者は皆口述の対策が大変だったことを覚えているため、気前よく練習を受けてくれることが多いのではないかと感じます。





だいたいこのあたりでしょうか。
2週間でできる量はせいぜいこのくらいでしたし、これで十分だったなあと感じています。


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0.知財を選択科目にする

司法試験・予備試験(2022年試験から)の選択科目の1つに、知的財産法があります。
私は2020年司法試験の選択科目を知財にして受験しました。


知財は選択科目として一定の人気がある科目ですが、もっともメジャーというわけでもなさそうです。
個人的にはオススメの科目なので、その魅力を伝えられると嬉しいです。



1.選択科目をどう選ぶか

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そもそも、選択科目を選ぶときは、どのようなことを気にすればよいのでしょうか。
よく言われるのは、「自分が興味を持てる科目を選ぶ」という、あまり間違いのなさそうな選び方です。
興味の持ちづらい科目はなかなか勉強が進まず、その科目の特性が活かしきれないことがありえます。
そのため、これは従うべきアドバイスだと思い、私もそのようにしました。


興味を持てる科目が複数あるときに、さらにどのようなことを考慮すべきかについては、あまり説得的な議論に出会うことができませんでした。
そのため、以下のようなことをとりあえず考えていました。


・試験科目としてどのような性質があるかを重視する。
選択科目は、あくまで司法試験で受験する一科目にすぎません。
選択科目について調べていると、就活での影響や実務での重要度のようなことが触れられることがありました。
しかし、司法試験と実務では、各法分野で重要となる内容も異なり、その検討レベルも異なるはずです。
すると、司法試験で特定の科目を選んだからといって実務家としての資質が左右されるようなものではないのだろう、と思うようになりました。
就活での影響については少し心配していたのですが、ESで選択科目を書くことはあったものの、面接等で特に聞かれることもありませんでした。
そこで、特定の法分野に特化した事務所等でなければ、特に考慮しなくてよいのだろう、と考えます。


・受験勉強の環境が整備されていない科目は避ける。
いくら興味があっても、受験で用いる科目なので、勉強が著しく困難な場合には不利益が大きそうです。
そこで、受験者数が極端に少なかったり、教材が豊富でなかったりする科目は避けることにしました。
ただ、これは指導を受けられる先生がいらっしゃったり、意欲的な自主ゼミに参加していたりするような場合には、克服できる点かもしれません。


・利点に見える特徴がある科目も、それが相対評価の試験ではどのように影響するか考える。
司法試験の選択科目の点数のつけ方は、各選択科目の選択者の中で偏差値様の数字を出したのち、全選択科目でちらばりを調整するようなものです。
そこで、「簡単」「暗記量が少ない」といわれるような利点があっても、それはその選択科目を選択した受験生全員が享受する利益であることに注意するようにしました。
つまり、利点に見える特徴が、他の選択者に比べて特に自分にとって有利でなければいけません。

たとえば、暗記量が少ないということは、現場で考えることが多く点数が不安定になりうる、というようなことがありえます。
そのため、現場思考に自信がなければ、必ずしも最適な選択科目でないかもしれない、と考えることができます。


・点数が不安定になりそうで、科目足切りの危険性のある科目は避ける。
選択科目は、他の7法と異なり、その科目単体での科目足切りのある科目です(司法試験のみ)。
そこで、万が一の事故に備えて、点数が安定していそうなものを選びたいと思っていました。


このような視点から、選択科目を選んでいきました。

2.受験科目としての知財の特徴

受験科目としての知財の特徴としては、次のようなことが挙げられると思います。

・条文を用いて設問を解決 / 視野を広く持って条文を探すことになる
知財は、少なくない問題が条文の適用で解決できます。
そこで、多くの場合その要件解釈が適切にできれば、点数に繋がります。
しかし、条文を正しく引けなければ的外れな記述をすることになってしまうため、現場である程度視野を広く持って、適切な条文を探すことが要求される科目だと感じました。


・当てはめがあまりない / 法解釈で勝負することになる
知財は、第1問が特許法、第2問が著作権法の問題になっています。
特許法はその性質上、科学的な素養がなければ認定のできない事実が問題になる事案が少なくありません。
そのような背景からか、当てはめで差がつくような問題は、基本7法と比べると相対的に少ないように感じます。
すると、勝負は自然と法解釈の巧拙でつくことになります。


・ある程度定型的な議論が可能 / 答案を書く分量がかなり多い
特許法であれば特許権、著作権法であれば著作権がその主人公です。
たとえば著作権であれば、著作物性・著作者・支分権・制限規定の4段階が問題になりますが、このいずれにも一定の記述が必要となります。
そのため、この4段階についてそれぞれ考察を加えてやれば、大きく議論が迷子になることは少ない印象です。
一方、刑法ですべての行為について客観的構成要件・主観的構成要件・違法性阻却事由・責任等を論じることを想像してみれば分かると思いますが、かなりの分量となってしまいがちです。


・特許法と著作権法という毛並みの異なる法律を学べる / 試験時間中に頭の使い方が異なる
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(質問ありがとうございます!)
特許法と著作権法は、やや異なる考え方で問題を解くことになります。
そこで、どちらともが苦手ということにはなりづらく、勉強し始めてから決定的に困るということは少ない印象です。
ただ、試験時間中に異なる頭の使い方をすることになりえます。

とはいえ、違いは相対的なものですし(人によってはあまり違いを感じないこともあると思います)、他の選択科目においても起こる程度の差だと思います。
また、刑事訴訟法で捜査法と証拠法の問題を解いて頭が混乱することを懸念する方はいないように、実際に上記のような困り方をすることはないかなあ、と考えます。

3.私がどう選んだか

上記をふまえて、以下のように考えていました。

私が興味を持っていたのは、知的財産法・倒産法・租税法の3科目でした。
このうち、租税法は相対的に人数が少なく、身の回りに頼れる先生もいなかったため、最初に候補から外しました。

知的財産法は、事前に仕入れていた上記の特徴を見るに、特に自分にとって苦になりそうなデメリットがなかったため、選ぶ上での懸念がありませんでした。
一方、倒産法については、私法との関連が強いと聞いており、民法や民事訴訟法の理解にやや不安があった自分が、科目足切りを避けられるかどうかに確信を持てなかったため、避けることにしました。


その上で、他の選択人数が多い科目である労働法・経済法・国際私法についても若干検討しました。

労働法は、やや多い規範を丸暗記しておけば大方対応できると聞いていました。
しかし、私は予備試験で規範を暗記することへの苦手意識があり、積極的に選択するきもちにはなりませんでした。
(参考:できなかったと思って予備試験に受かった・その逆(質問箱回答)


経済法は、ほぼ興味がなかったというのが第一にありますが、問題とすべき条文の選択を間違えるとかなり苦しい戦いを強いられるということを聞いていたのがネックでした。
足切りリスクがあるように感じたためです。
(もっとも今から思えばこれは知財にもややあてはまることのようにも思います。経済法を選ばなかったのは何よりも興味がなかったことが原因のように思います)


国際私法は、暗記量もかなり少なく、簡単に実戦レベルになると聞いていました。
しかし、だからこそ何で勝負がつくのかが不透明で、もしそれが本番のひらめきのようなことであれば、足切りリスクを背負ったり、点数でハンデを背負ったりしかねないと考えました。



このようにして、知財を選択するに至りました。


他科目についての情報はまったく信用に足らないので、選択者の方にチェックしてほしいところです。

4.知財の勉強方法

このようにして選んだ知財の勉強方法については、別途まとめておいたため、参照してみてください。

参照:司法試験の知的財産法の勉強法・予備校講座・基本書と演習書について





以上、知財を選択した話でした。
選択科目を選んでいる方や、知財選択を後悔しそうになっている方等の参考になれば幸いです。



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1.手応えと結果がちぐはぐだった話

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このツイートへの反応だと思います。


考えられることは3つほどあるように思います。


まずは、単に論点の理解度や暗記が足りていなかったこと。
不合格になった年も、大きな論点の見落としは特になく、答案の大枠はそう誤っていないようにも見えました。
しかし、たとえば規範の暗記があいまいであるとか、求められる水準には達していなかった点が多々あり、ぼろぼろと点を落としていました。
相対評価なので特に何も意味しないことではありますが、論点名自体は落とさず規範があやふやだった科目と、論点は落としつつも書いた箇所は正確な記述ができていた科目では、後者の方が評価が高くなっていました。
なお、敗因分析は下記の記事でもしています。
(参考:予備試験浪人をするということ



次に、自分への要求水準が変わったこと。
合格した年の方が様々な準備を進められていたため、「できる」の意味するレベルが高まっていました。
そこで、落ちた年の「できた」よりも受かった年の「できなかった」の方がレベルの高い状態にあったかもしれません。
受かった年は最低評価の科目でもDランクだったので、おおむねどの教科でも沈まずに試験を終えられました。



さらに、手応えの悪かった科目に目が向いたこと。
不合格だった年は、客観的に見て出来のよい科目の方が少なかっただろうため、明確にできたと感じる科目に注目をしていました。
そのため、不出来な科目のことを棚にあげて、できたように気持ちになっていたのだと思います。
ふつうだと思っていた科目はE・Fランクで、それが中心になってしまっていたので惜しくもなく不合格でした。
一方で、合格した年は、ふつうだと思っていた科目はAランクで、そうでなさそうな科目に着目して「できなかった」という気持ちになってしまっていました。




このように、不合格した年よりも合格した年の方が客観的に見て成長していたけれど、自分の主観的評価の基準も変わっていたので、手応えと結果がちぐはぐになってしまいました。
(できたと思ったのが誤りだっただけで、実力に比して低い評価を受けるような特別な事情があったというわけではありませんでした。)






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以下の記事を読んでくださったのだと思います。
(参考:合格年の予備試験短答後の論文向けの勉強計画)
論証集と百選を回すとは、どのようなことなのかについて触れてみます。

1.論証集をなぜ回すか・どう回すか

論証集を読む理由は、試験本番で十分な記述をするためです。
そのため、論証集にまとめておくべきことや、記載していることで暗記すべき内容としては、規範や、それを導く理由づけ、個別のテーマに関する理解、単発の知識が挙げられそうです。
私はそれらを趣旨規範ハンドブックに適宜加筆していたため、それをなんども読むことが私にとって「論証集を回す」ことでした。


スクリーンショット 2020-10-19 1.04.50

(趣旨規範ハンドブックに加筆、マーカー、ぶんせき本の解説の画像の添付を施したもの。なお自分でメモをした箇所以外にはモザイク加工をしています)

このように、結論の部分にピンク色のマーカーを、理由づけの部分に青色のマーカーを引いて、その部分を暗記するようにしていました。
また、必要となる単発の知識についても適宜読んでいました。


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(自作した憲法判例の射程のまとめノート。空欄部分を埋めたページを読んでいました)
個別の論証が必要となるような分野ではない場合には、まとめノートを作りました。
論証集というよりは、特定の書籍のレジュメを読み返すというような形になりました。





余談ですが、論証を暗記するというと、一定の長さの文章を暗記しておく派と、理由づけと結論の部分だけ暗記しておく派がいます。
この差は相対的なもので、あまり区別する実益はないのですが、強いていえば私は後者でした。
元から用意していた文章を丸写しする機会は、時間的な制約や、事案の変化から、あまりなかったためです。
そこで、上記のようにかなり簡素な記述のみなされた論証集を利用しています。


このような簡素な記述のみが書かれた論証集なので、ざっと眺めることにしていました。
おそらく質問者様の質問は、一定の長さのある文章である論証を、書いて覚えていたのか、読んで覚えていたのか、というような質問だと思うのですが、こういうわけで頭から通読するのみでした。
そこそこの網羅性があるように加筆修正をしていましたが、それでも通読するのに1科目5時間程度で終わっていたと思います(集中力によって大きく時間が変動していたため、聞かれるたびに所要時間の回答が変わっているかもしれません)。


気をつけていたことは、特定の論点につき体系を意識することと、キーワードが覚えられているかどうかを確認することです。

論点の内容は、それが問題になることさえ分かればぼんやりと思い出せるのですが、いつ問題になるかがわからなければ、なかなか使いづらいものです。
そこで、体系を意識することで(具体的には目次を適宜参照することで)、その問題となる場面の理解に努めていました。
また、キーワードが指摘できれば理解を端的に示しやすいため、意識的に暗記するようにしていました。
たとえば、「捜索に至らない程度の行為は強制にわたらない限り」というような独特の言い回しは、そのまま書けるように準備をしていました。


なお、以上の通り論証集の利用にはiPadを用いていましたが、その方法については以下の記事を参照してください。
(参照:司法試験・予備試験とiPad活用術

2.判例集をなぜ回すか・どう回すか

判例集を利用する場面については、以前触れています。
(参照:基本書や判例百選は必要?司法試験・予備試験と判例・学説

判例の結論やその理由づけについては予備校テキストや基本書に触れられていることが多いため、判例集を参照する理由があるとすれば、判例の事案の把握や詳細な判断の内容、その解説を読むことがあると思います。
私はとくに事案の把握をしたいと考えていたため、その箇所を読んだ上で判例の判断について自問自答するという、短文事例問題集のような使い方をしていました。
判例の判断内容については、もっぱら判例百選スピード講座で参照していたため、このような限定的な利用になっていたかもしれません。
(参照:アガルートの判例百選スピード講座の特徴・使い方・オススメできる人)

人によっては、同様の方法でなんども周回することを前提に、事案の重要な要素にマーカーを付したり、判例の判断に加筆や加工を施したりしている方もいるようです。



意識すべきことは、上記のような目的のうち、何を求めているのかをはっきりさせておくことです。
いかんせん情報量が多いため、読み始めるとかなり時間を必要とします。
そこで、自分が達成したい目的との関係でひとまず読めばいい箇所に限定して、さっさと読み進めていくことが重要なように感じます。






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参照:質問箱の利用と記事募集

1.法科大学院ルートを視野に入れるかについて

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以前別記事にも書きましたが、個人的には、今わざわざロースクール進学を忌避する理由は薄いのかなあと感じています。
(参考:ローに入学せず留年することをオススメするか(質問箱回答)
主な理由は、
・法曹コースの設置で、学部3年+ロー1年勉強して一定要件を満たせば、学部4年で予備試験に合格したのと同タイミングで司法試験を受験できるようになる。
・予備試験対策とロー入試対策はかなり重複する。どちらかのみを考えるものではないので、予備試験の合格を目指しながらロー入試が受験できる年からはロー入試を受ければよい。
・歳を取っているかどうかとロー出身者か予備試験合格者かはあまり関係がないように思える。予備試験ルートなら早く司法試験が受験し得るという意味なら、前項の通り両にらみで準備すればよい。
といったあたりでしょうか。


以前から予備試験浪人に関する記事に触れているため、法科大学院に進まないことを積極的に選択することに関しての相談をよく受ける気がします。
(参考:予備試験浪人をするということ
ただ、個人的には、ロースクールで勉強する機会があることへの憧れが今でもありますし、勉強に専念する環境に身を置けることは素晴らしいことだと思っています。
そもそも予備試験浪人をすることになった方への応援のような側面もあったので、そこまで積極的に選ぶべき進路なのかは正直わかっていません。
法科大学院で豊かな学びを得ている方々の意見もあわせて読んでみて、判断すると良いのだと思います。






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