ABCにっき(司法試験受験ブログ)

司法試験合格を目指している受験生のブログです。令和元年度予備試験合格、令和2年度司法試験合格、現在弁護士。一部PRを含みます。

カテゴリ: 講座紹介

0.質問箱の回答

質問箱に来ていた質問に回答しています。
私の質問箱は、以下のリンクにあるのでまたよかったら教えてください。
https://peing.net/ja/abc_examinee


参照:質問箱の利用と記事募集

1.予備試験対策をするためにどこの予備校に入るか

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ご入学おめでとうございます!

もう一度予備試験の勉強をすることを考えることはなかなか気が重いのですが(笑)、自分がしてきたような勉強は一旦おいて、最近のトレンドをふまえて自分なりにゆるく考えてみようと思います。


考える前提として、質問者様や、予備試験の受験を考え始めた頃の自分と同様、大学生で、比較的勉強の時間の確保に融通がききやすい状態を想定します。
また、多くの人にとってはあまり現実的ではない前提な気もしますが、予算は無限で考えてみます。
(社会人の方や、予算の制約がある状態で考えるのは、万が一リクエストがあれば別途やってみることにします。)

さらに、大学1年生の時点で予備試験の受験を検討しているということなので、法科大学院への進学には一旦こだわらず、早期に予備試験に合格することを目標とすることを目標とします。
(簡潔にはなりますが、法科大学院への進学も視野に入れる場合も検討すると、自分ならひとまず大学の授業やサークル、バイト、その他課外活動に全力で打ち込みつつ、成績の状況次第で法曹コースで3年卒業を目指す、のような学生生活を送ることを考えると思います。)

2.予備試験の短期合格のメソッドが確立されつつあるらしい状況

自分が予備試験の受験を考え始めた頃と比べて、2021年現在の学習環境が大きく変わったな、と感じるのは、短期合格のメソッドが確立されつつあることだと思います。
具体的には、各種予備校は、特定の看板講師が短期合格を目標とした少人数クラスを受け持ったり、個別指導を行ったりすることで、それぞれが用意した短期合格のメソッドを確実に遂行させ、合格させる、というような内容の講座を出すようになっています。
周りにもそのような講座で結果を出した方が増えてきて、どうやらそのようなメソッドがあるらしいぞ、と感じるようになりました。


私が予備試験を初めて受験した2017年当時にもそのような講座はあったのでは?と思う方は、おそらく伊藤塾のゼミや特定の講師が担当しているクラスを想像しているのではないかと思います。
(参考:ついに始動!予備1年合格のための新カリキュラム~伊関講師が最短合格へ導く、そのノウハウを大公開~)
高い実績を誇り、定評のある伊藤塾の講座を、特定の講師の一貫した指導のもと受けることができる、というもので、最近でもよく合格した方の話を聞きます。


最近は、少人数による、手取り足取り指導する、特定の講師の一貫した指導、というような形での講座が、他予備校からも出されています。


個人的に最近一番ノリに乗っているな、と感じるのは、アガルートアカデミーのマネージメントオプションマネージメントオプションです。
自分の出身高校で最近流行っている(?)からそう感じるだけなのかもしれませんが、学部3年までの合格者がとにかく多いのが特徴であるように感じます。
毎回講師が異なることがありますが、アガルートの一流講師陣による個別指導を受けることができ、サポートが他の予備校と比べて圧倒的に手厚いのが特徴だと思います。
そして、個別指導の前提として視聴することになる講義も、アガルートの定評ある総合講義や重要問題習得講座等です。
このように、定評ある講義を聞きながら、その進捗を管理してもらい、一流講師による実力診断やフォローもなされることによって、予備試験の短期合格が可能となるという仕組みのようです。
もし私が再び予備試験を受けるとしたら、アガルートのマネオプを利用すると思います。
(参考:司法試験|予備試験1年合格カリキュラム|マネージメントオプション )


その他、最近話題になったものとしては、LECの田中先生のクラスが挙げられるでしょうか。
予備試験に上位合格している田中先生が全編監修しているテキストを用いた講義がなされています。
他予備校のカリスマ講師と呼ばれる先生方が、旧司出身だったりロースクール卒であったりする中、予備試験に上位合格している先生の経歴は、注目すべきものであるように感じます。
1期生から複数人の予備試験1年合格者を輩出しており、短期合格のメソッドも確立されているのでは?と感じさせられます。
(参考:予備試験 1年合格専用コース


このように、短期合格のメソッドが確立しているのでは?と思わされるようなさまざまな予備校の講座があるので、自分ならこれらの中から1つを選んで受講すると思います。

3.予備試験・司法試験に挑戦することを決心する

とはいえ、ここに挙げたような講座はいずれもかなり高額であるほか、スケジュールもかなり濃密です。
大学生活の少なくとも1年を捧げることになりうると思いますが、そのことを決心するのは簡単ではないように思います。
また、易しいとは言い難い試験の勉強の中で、モチベーションを高く保つのも、時に難しいことがあるでしょう。


そのため、まずは将来どのようになりたいのか考えてみることに時間を費やすのも悪くないと思います。
大学の講義や、その他課外活動は、自分がどのようなことに心を動かされるのかを見出すのに適している(そして、それら自体かなり豊かな経験であることが多い)ためです。
(参考:法曹志望を考えている人がやってみるとよさそうなこと)


質問者様が実りある大学生活を送られることを、願ってやみません。


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0.質問箱の回答

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参照:質問箱の利用と記事募集

1.オンライン実施の司法試験の受験について

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昨今の情勢により、予備校が実施する司法試験模試がオンラインで実施されることが多いように思います。
例年は、司法試験本番の会場を含む会場実施がなされていたことから、今年は例年とは異なる検討が必要にも思えます。
あらためて司法試験模試を受ける理由について整理した上で、受験するべきか、また受験するとしていかなる候補が挙げられるかについて考えてみようと思います。

2.司法試験模試を受ける理由について

司法試験模試を受ける理由としては、
  1. 受験生の中での相対的な位置が分かる
  2. 受験生がどれくらい特定の問題を処理できるのかについての相場観ができる
  3. 本番と同様の場所で試験を受けて、当日気をつけるべきことが分かる
  4. 本番と同様のタイムスケジュールで過ごすことで、当日気をつけるべきことが分かる
  5. 多くの受験生が触れている論点についての準備が不足することで、本番書き負けてしまうことを避ける
というようなことがよく言われてきたように思います。
要するに、相対評価(1,2,5)と本番の環境(3,4)の把握のために受けることが多いのではないかな、と思います。
これらの特徴を重視して複数回模試を受ける人もいれば、いずれの利点も過去問の採点実感を参照したり答練や大学の演習に参加したりすれば足りるとして模試をあまり受けない人もいるようです。
私は前者でしたが、司法試験模試は受験するだけで丸々4日間(中日も合わせれば5日間!)も時間を取られるので、後者の立場の考えもよくわかります。

3.コロナ禍での各予備校の司法試験模試等の対応

コロナ禍で司法試験模試を会場で受験することに抵抗を感じる人も少なくなさそうです。
会場ではなくオンラインで受講をする場合には、司法試験模試を受ける理由である本番の環境の把握は困難になりそうです。
そのような中、各予備校は、通信添削による対応にとどまらず、様々な対応をしているようです。


たとえば辰已法律研究所では、本番の環境に少しでも近づけるために、Zoomの活用を試みています。
全国で一斉に試験を受験することで、本番と同様の時間配分で、周りの受験生の様子を見て緊張感を味わいながら、受験ができるとするものです。

スクリーンショット 2021-02-24 20.36.31
(公式リンク:公式パンフレット 41頁)


アガルートでは、例年通り、相対評価の把握に役立つ答練を用意しています。
アガルートの司法試験型答練では、答案提出者全員の採点済み答案が見られるようになっているため、他の受験生がどの程度理解が進んでいるかが明確に把握できます。
私がいつも言及している渡辺悠人先生作成の問題解説が読めるため、その点も当然高評価です。
例年は、会場受験をする方が多かったため、あまり話題になっていなかったように思いますが、通信添削の需要が高まる今年は、注目できるものだと思います。
(公式リンク:アガルートアカデミー 司法試験型答練 )
(参考:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人


なお、伊藤塾(TKC)と辰已は、例年通り会場受験もやっているようです。
やはり模試を受けることのメリットは、会場受験をしてこそ最大限享受できるものと考えるため、受験にあたっては会場受験についても検討する価値があると思います。





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0.主な令和2年度予備試験口述試験対策の模試のまとめ

令和2年度予備試験の論文式試験の合格発表が近づいてきました。
それにあわせて、各種予備校も口述試験模試の概要を発表しているようです。
適宜情報を更新していこうと思います(2021年1月16日現在)。




1.伊藤塾口述模試

受付期間:2021/1/14(木)16時 ~ 1/15(金)昼12時
日程:下記画像の通り
実施形式:Zoom
実施内容:民事・刑事 それぞれにつき、模試(質疑応答):10分 + 講師講評:2~3分
料金:15,800円(口述再現・合格体験記等提出で無料)
参考リンク:2020年司法試験予備試験 口述模試 案内

例年圧倒的に受講生が多いのが、伊藤塾の口述模試です。
無料となる条件が比較的緩いことと、特典として過去の受験者の口述再現がプレゼントされることがその主な理由でしょうか。
日程は未確定ですが、比較的枠が多いことが考えられるため、合う時間を見つけてなんとか受験することをオススメします。
日程が出ていました。枠が大変多い。なんとか受験しましょう。

スクリーンショット 2021-01-14 14.22.26


2.辰巳法律研究所口述模試

日程:1/17〜23(東京)、1/23(大阪)
実施形式:対面のみ
実施内容:受験生が2人1組になり実施、問題形式等は本番と同様
料金:15,000円(受験生全員に辰巳司法試験講座の15,000円オフクーポン)
参考リンク:2020予備口述模試チラシ

伊藤塾と並んで、例年定評がある口述模試とされるものとして、辰巳の口述模試があります。
伊藤塾のものと比べると、本番と同様20分前後の問題が解ける点に特徴があるほか、他の受験生と組になって交互に受験するため、他の受験生の様子がわかる点が面白い点です。
私も受験して、かなり勉強になったことを覚えています。

が、今年は受験枠が辰巳の模試や答練を受講した人限定になっているほか、合格発表の翌日15日の0時からの先着となっているため、受講できる人は限られそうです。
受講を考えている人は注意が必要です。

3.LEC予備試験口述模試

受付期間:(一般予約期間)1月19日(火)14:00~1月21日(木)11:59
日程:1/23(土)・24(日)
実施形式:中野会場(一部Zoom実施)・大阪会場
実施内容:(記載なし)
料金:10,000円(LEC入門講座受講生無料)
参考リンク:予備試験口述模試

同様に、自分が受験生だった際に一定程度周りで受けているのを見たのが、LECの口述模試です。
伊藤塾のものと異なり料金がかかる人が多そうなものの、複数の口述模試を受ける場合には選択肢になりそうです。
現状(2021年1月6日現在)で対面での口述模試の実施をアナウンスしている点も特徴でしょうか。

4.スクール東京口述模試

受付期間:(記載なし、13日時点で申し込みフォームあり)
日程:1/15〜29
実施形式:通学・インターネット電話
実施内容:1回60分で、各科目25分程度の模擬面接と、講評
料金:13,000円
参考リンク:スクール東京 口述模試

昨年までの受験生であまり話題になったことがないように思いますが、スクール東京のものも実施されるようです。
特徴としては、あまりにバリエーションのある日時があります。
特に社会人受験生の方のように、日時に制約がある方にとって優しい日程になっているように思われます。

5.資格スクエア口述模試(2021.01.16追記)

受付期間:1/18日以降(一般申し込み、受講生は申し込み開始済)
日程:(未公表)
実施形式:(未公表)
実施内容:(未公表)
料金:(未公表)
参考リンク:(未公表)


ついに例年口述模試を行っている資格スクエアが口述模試の販売について公表しました。
身の回りでも受講人数がそこそこいたように思うので、伊藤塾+αで練習したい人には向いているかもしれません。



口述模試に関する情報をリリースしているのは以上のようです(2021年1月15日現在)。
また情報が追加され次第追記します。


関連:予備試験口述式試験の対策として行ったこと





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0.質問箱の回答

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参照:質問箱の利用と記事募集

1.百選講義受講後の重要問題習得講座の受講

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以前から紹介しているアガルートの判例百選スピード攻略講座に関連する質問です。
(参照:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人



判例百選スピード攻略講座の特徴は上の記事で紹介した通りで、重問(重要問題習得講座)とは異なる特徴があるため、重問を受講した後にも百選講義を受講する旨味は十分にあると回答していました。
それは、順序を変えても同じことなので、百選講義受講後に重問を受講しても、それぞれの特徴が被っていて困るようなことは基本的にはないのかなあと思います。


重問は、各科目のあらゆる基本的な論点についての事例問題を内容とした講座です。
伊藤塾の講座では論文マスター(問研)に対応する講座です。


予備校講義で勉強をする人は、インプットのための入門講座と事例問題の講座を取る場合が多いと思います。
そのため、百選講義受講後に重問を受講するか迷う人は、予備校中心の学習をしておらず、事例問題の講座を取ることを検討している人か、他の予備校で勉強していた人が多いのかなあと考えています。
前者の人には、特に注意点なく重問を受講することをオススメできますが、後者の人にオススメできるかどうかはなんともいえません。
既に役割の被る別の講座を受講していることがあるためです。


個人的には、事例問題の講座を複数同時並行で扱っていると、被っている箇所の存在が気になってしまいそうなので、完全に乗り換える場合を除いては取らない選択肢だとは思います。
そういった点もふまえて、各予備校の受講相談に連絡をしてみると良いのではないかと考えています。






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1.判例百選スピード攻略講座の民法の受講と要件事実

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良さそうな着眼点だと思いました。


質問で触れられているのは判例百選スピード攻略講座のことでしょう。
(参考:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人
渡辺先生の答案は、かなり明確に要件事実を摘示し、民法をはじめとした民事系の思考方法の理解をアピールするものなので、おっしゃりたいことには共感します。


一方で、予備校講義を受けるために要件事実について学んでおく、というのは、個人的には順序が異なるように感じます。
要件事実は、暗記する箇所があるのはもちろんですが、知識というよりは考え方だと思います。
そのため、要件事実論的な発想をふんだんに取り入れた答案を学ぶために、要件事実の知識が必要、というような性質のものではないでしょう。
むしろ、要件事実論的な発想からの答案を読むことにより、どのような対策をすることが必要か分かるでしょうし、まずは優れた答案に触れるのが良いように思います。


判例百選スピード攻略講座等を受講したのち、要件事実を学んでみようという気分が盛り上がってきてからは、大島本などで要件事実の理論的な説明を読みつつ、暗記を進めていくのがよいでしょう。








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1.判例百選スピード攻略講座に含まれていない判例の扱い方について

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久々に大好きな判例百選スピード攻略講座についての質問がきました。
(参照:アガルートの判例百選スピード攻略講座の特徴・使い方・オススメできる人

判例百選スピード攻略講座の強みは、参照リンク記載の通り、答案の形で学ぶことで判例の考え方がわかることと、渡辺悠人先生の答案を参考にできることです。
そのため、その目的のため必要十分な判例が厳選されています。
逆にいえば、単に判例知識をインプットするための講座ではないため、目的と必ずしもマッチしない判例は扱われていません。


百選掲載判例で、同講座で扱われていない判例は、答案の形で学ぶメリットがそう大きくないものが多いことになります。
具体的には、判例の結論だけおさえておけばよいもの、具体的な事実が挙げられなくともその意味するところが掴めるもの、試験との関係で相対的に重要度の低いものが多くなっています。
そのため、入門講座や基本書を読んで理解する以上の対策は特にしませんでした。


少し質問からは逸れますが、判例の結論だけおさえておけばよいと思われる判例は、いわゆる短答知識といわれるようなものが多かったように思います。
そのため、短答対策のために肢別本を解く中で、自然と暗記していったものが少なくないように思います。
そういうわけで、足りない判例を補うために何か特別のことをしたということはなかったのだと思います。







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1.辰已法律研究所のオススメ講座

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特待生になられたとのことで、まずはおめでとうございます!
辰已で特待生になるとほぼ全ての講座が無料で受講できるため、辰已の講座が他の予備校より割高であるというデメリットが一気に解消されますね。
(参考:(奨学生・値段編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較


予備試験対策の特待生だと思うのですが、私がオススメするのは、予備スタ論と過去問講座と短答完璧講座です。
予備スタ論は論文答練として大変優れた講座で、特に説明はいらないでしょう。
(参考:論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験)
過去問講座のテキストは、ぶんせき本を買った場合と比べると再現答案の数は少ないものの、かなり詳細な採点表の例を示してくれている点で有用です。
短答完璧講座は、辞書のように使えるテキストが得られる点で大変有用です。
基本書やインプット講座のテキストと比べ優れているのは、短答に必要な知識を網羅していて要求水準の上限を画しているといえるだけの分量となっている点と、短答知識として整理が困難な内容がわかりやすくまとまっている点でしょうか。


これらに限らずひとまず遠慮なくテキスト等を受け取ってみて、自分に必要なものを選別していくので良いと思います。


2.判例百選スピード講座のオススメ科目

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大好きな判例百選スピード講座の質問が続いており、嬉しいです。
(参考:アガルートの判例百選スピード講座の特徴・使い方・オススメできる人


私が取っていたのは民事系と刑事系です。
私が受講を検討していたタイミングではまだ公法系が開講されておらず、そうこうしているうちに公法系の勉強に目処がたったため、公法系の受講には至りませんでした。


オススメ科目については、以前触れた記事も参照してみてください。
(参考:判例百選スピード講座の科目の選び方(質問箱回答)

個人的には刑訴はかなりオススメで、私が受講したわけではありませんが講座のコンセプトからすると憲法も一定程度有用なように思います。
ただ、憲法の定型的な答案の書き方についてはまず三段階審査等についての理解を深めればよいため、たとえば有名な合格思考憲法(憲法の答案の書き方がわかるようになる、簡単ながら優れた名著です)を読めば足りるようにも思います。



まずは刑事訴訟法だけでも受講してみて、講座の雰囲気を体験してみるとよいように思います。
参考:判例百選スピード講座





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0.アガルートの判例百選スピード攻略講座

先日私の質問箱(https://peing.net/ja/abc_examinee)に、こんな質問が投稿されていました。

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私が判例百選スピード講座(アガルートアカデミーの公式ページに飛びます)を常日頃から褒めていることから、このように同講座に関連する質問が多くきます。
そこで、今回は、判例百選スピード講座の特徴について述べたのち、どのような受験生にお勧めできるかの観点を加味して、この質問箱の質問に回答してみましょう。





なお、あくまで一受講生の感想であるため、不正確な点がありえます。
アガルートの受講相談はきわめて丁寧なため、気になった点があれば受講相談をしてみるのをオススメします。
参照:受講相談






1.特徴① 答案の形で判例を学ぶことができる

最大の特徴は、判例百選の事例を、司法試験や予備試験と同様の事例問題として考えた場合、どのように答案に書くかが学べる点にあります。

(サンプルの一例 刑法百選Ⅰ94

上記リンク先にある通り、この講座では、百選掲載判例のうち論文試験との関係で重要なものについて、判例の内容を答案の形式で書き直しています。
答案の形式で書かれているということは、①問題提起②理由づけ③規範の定立④あてはめ の4要素につき盛り込まれた記述を参照できるということです。


あてはめを除く部分については、一般的な論証集にも記載がないわけではなく、判例と同種の事案についての事例問題を解けば、あてはめの方針について学べることがあるでしょう。
しかし、判例が実際にどのような事実を、どのようにあてはめに用いたかについては、予備校テキストをざっと読んだのみでは不明瞭なことも多いでしょう。
具体的に答案の形にしたこの講座の答案例を見れば、あてはめの仕方や方針が理解できることから、この点についての悩みが晴れるはずです。


また、判例自体が各要素についてどのような理解をしたといえるか、判例に明示されていないこともある理由づけや規範につき、どのような記述が望ましいか、という点について、明示的に記載がなされている点もこの講座の強みでしょう。


このように、答案の形式で判例の事案を学習することで、実際の論文試験で判例の理解を正確に記述できるようになるものと考えます。

2.特徴② 渡辺悠人先生の答案の型を学ぶことができる

また、上記の答案は、全て渡辺悠人先生が書き下ろしたものとあります。

......本講座の論述例は,全て渡辺講師が書き下したものになります。一人の講師の一貫した物事の考え方や答案の書き方を学ぶことで,科目間を超えて,正しい法的思考回路や答案作成上の技法を学ぶことができます。......(判例百選スピード講座)

渡辺先生は、新司法試験に総合4位で合格する等、様々な実績を残しています。
その渡辺先生が書いた答案は、各科目で守るべき答案の型が明確に定まっているもので、法的三段論法を守りつつ、メリハリある記述をした、実績に見合うだけの素晴らしいものです。
このような優れた答案を素材に学習をすることで、判例の学習のみならず、論文試験の答案の書き方やその考え方を体得することができるように思います。

3.判例百選スピード攻略講座の使い方・オススメの人

上記のような理解から、使い方としては、次のようなものがあるでしょう。
  • 既に百選掲載判例の要旨を理解していることを前提に、個々の判例の理解について答案に反映できるようにするために、個々の判例の解説を聞く。
  • 答案の書き方や考え方を学ぶため、全ての答案例を通読してみる。
また、講座を購入すると、講義の音声データがダウンロードできるようになるため、日頃の百選掲載判例の復習用の音源として利用するというのも手でしょう。


そこで、オススメの人としては、次のような人が挙げられるでしょう。
  • 百選掲載判例の理解はある程度進んでいるが、うまく答案で表現ができない。
  • 論文試験での答案の作成の考え方や書き方が定まらず、参考となる答案がほしい。

逆に、まだ百選掲載判例レベルの知識につきほとんどついていない場合に、初学者の初期のインプットに有用かはわかりかねます。
百選掲載判例の全てを搭載したわけではないため、これを純粋なインプット教材として用いると、多少知識の抜け漏れが生じ得るためです。

4.質問箱への回答(論マスや重問との併用の是非)

これを前提に、先ほどの質問をもう一度見てみましょう。


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結論としては、論マスや重問で得られていないと感じる能力が、上記の判例百選スピード講座で補えるならば、受講をすることが有用であると考えます。
そうでないのなら、受講する必要はないとも考えられます。


論マスや重問が、必ずしも判例と全く同様の事案について扱っているとはいえません。
そこで、判例の事案に対する理解を深めたいのなら、判例百選スピード講座の利用は効果的でしょう。
また、論マスや重問は、インプット教材としての性格から、本番でそのまま書いた際に最適な記述をしているかどうかはわかりかねるところです。
そこで、論文試験を含む新司法試験で高順位を得た渡辺先生の答案を読み、答案の書き方や考え方を学ぶという目的でなら、別途受講することが効果的でしょう。


一方で、単に演習素材を増やす目的のような場合には、特に別途購入しなくてもよいのかなあ、と考えます。
あくまで百選掲載判例の事案であり、演習問題としては新鮮味に欠けるものといえそうです。
また、論マスや重問も、重要判例の理解を促すために作問されている箇所があるはずで、単に演習をしたいだけなら、テーマが被っていることにつき考える必要が生じるためです。


5.おわりに

このように、大きく二つの特徴のある判例百選スピード講座
私自身かなり好きな講座で、司法試験本番も会場に持っていくほどでした。
参照:司法試験当日の持ち物リスト(メモ)
是非気に入ってくだされば幸いです。


(2020.9.2追記)科目の選び方について別記事で書きました。
判例百選スピード講座の科目の選び方(質問箱回答)












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0.司法試験・予備試験の日程延期を受けての追加答練

司法試験・予備試験の日程が延期になったことにより、各種予備校や有志が答案を練習する機会を追加で用意するようになっています。
気が付いた範囲でまとめていくことにしました。


最終更新(2020年7月1日)




1.司法試験・予備試験 コンディショニング答練 (辰已法律研究所)

辰已法律研究所が、本来試験日であった日の翌日からスタートする論文答練の実施を発表しています。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/)
いわゆる通信添削を行うのみならず、大会議システムを用いて、受講生全員で答練を行うものであるとしています。
試験日がいつになるかわからない中ですが、論文答練の機会がなくなってしまっていることに対応した初の論文答練として、注目していきたいところです。



司法試験については基本7科目について、新作問題1問ずつと過去問をセレクトしたもの1問ずつを素材とするようです。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/shihou/)



一方予備試験については、法律実務科目について、各3問を用意しているようです。
予備試験の方は、元からこの時期に各種予備校が直前答練を用意しているので、それで足りるという判断かもしれません。
(参照: https://r-tatsumi.com/conditioning/yobi/)



なお、詳細についてはYouTubeの動画のなかで触れられているため、これを参照すると良さそうです。

 





2.予備試験短答 バーチャル未来問(資格スクエア)

一方、短答については資格スクエアが未来問の受験の機会を用意しています。
(参照: https://www.shikaku-square.com/yobishiken/miraimon)

2019年には事前に希望者全員に配布する形を取っていた未来問を、今年は本来の予備試験実施日(2020年5月17日)に、同日模試的に行うことにしているようです。
未来問は、出題範囲をAIで予測したものとうたっており、要するに過去問や資格スクエアのテキストを学習データとした予想問題であるようです。
同リンク先には明記はありませんが、「オンラインで行う」「オンライン受験」との記載から、後述のLECとは異なりインターネットのサイト等で入力をしていく形式かもしれません。


こちらも練習の素材として用いると良いかもしれません。



3.みんなで☆オンライン自主ゼミ(受験生有志)


いわゆる資格予備校ではないほか、試験日延長を受けてのものではありませんが、受験生有志による自主ゼミを行う試みがあるようです。
(サイト: https://bar-exam-selfseminar.com/)


2019年予備試験合格のTyphom様が、2020年・2021年の司法試験・予備試験の受験生向けに用意したサイトのようです。
サイトに簡単な会員登録をすると、受験生有志による自主ゼミや、その延長としての答練を行うページにアクセスができます。
予備校による添削や採点ではなく、サイト名通り受験生同士による検討を行いたい際に用いることになりそうです。



直近では、5月10日17時からと、5月13日から17日にかけて司法試験本番と同じスケジュールでZoomやGoogle Meetを用いたオンライン答練を実施する予定のようです。
詳しくは会員登録後に確認できる該当ページをご参照ください。






4.エア短答〜予備試験エア短答式試験(LEC 司法試験課)

(2020年5月8日追記)

LECでも、本来の予備試験短答の試験日だった5月17日に短答模試がなされることが決まりました。
問題内容は、過去問を中心とするように思われる資格スクエアとは異なり、本番の過去問ではなく過去の答練や模試で出題した問題となってるようです。
成績処理等はなく、各自自己採点をして、分析の動画を観る形式のようです。
詳しくはサイトから確認してみてください。
(参照: 5/17(日)、「エア短答~予備試験エア短答式試験」を実施します)


資格スクエアのものと完全に日時がバッティングすることから、どちらを受講するか考えることになりそうです。

5.予備試験短答模試の追加・司法試験模試の追加(伊藤塾)


伊藤塾からのバックアップの具体的な内容が発表されました(2020年5月22日)。
(参照: 司法試験・予備試験 実施日程発表をうけて)


予備試験については、新たな講座スケジュールが発表されました。
具体的には、リンク先にある以下の通りです。

スクリーンショット 2020-05-22 20.19.32

注目すべきは、第2回の短答模試が追加されたことです。
6月初旬に販売開始となるようなので、詳細は追って発表されるのでしょう。

新しい司法試験模試のオンライン実施が発表されました。(2020年6月12日追加)
1万円以内程度で、オンラインも含めた(教室実施も示唆)模試を行う予定です。
現在準備中とのことで、情報発表があれば適宜更新します。

https://youtu.be/C6VGmCBK7eM

司法試験との関係では、各種答練の添削期限の延長でした。
今のところは新たな答練等は予定されていないようです。


スクリーンショット 2020-05-22 20.17.55

代表的な答練であるペースメーカー論文答練については、以上の通りです。
詳しくはホームページを確認してみてください。

伊藤塾からは現在のところ具体的な答練等の発表はありません。
ですが、伊藤塾のYouTubeチャンネルでなんらかのバックアップをしていくことを発表しています。
(司法試験についてリンク先動画4:10頃から、予備試験について11:30頃から)



6.第二回司法試験全国模試(辰巳法律研究所)

(2020年6月10日追記)
情報が多くなってきたため、別記事に分けました。
New辰已・全国公開模試について

開催が一部で望まれていた、論文式も含めた司法試験模試が決定したようです。


EZpNhXFU8AETkTW

(2020年6月5日追記)
詳細が公開されました。
参照:https://tatsumi-study.com/pamphlet/sh/book_SH200605_all/#target/page_no=1


東京と大阪での会場受験にくわえ、オンラインLIVE受験を行うことが記載されています。
オンラインLIVE受験は、東京での会場受験の様子をZoomで配信することで、会場受験に似た緊張感の中で受験ができるものとされています。
上述のコンディショニング答練と類似の仕組みのようです。

東京A日程:6/29,30,7/2,3
(オンラインLIVE受験も同様)
東京B日程:7/8,9,11,12
大阪日程:7/13,14,16,17


他の特徴として、本番まであまり日数がないことから、添削を受ける答案数を厳選できる仕組みが採用されているようです。
日程通りの受験に慣れたいだけであれば、そのような活用方法もありそうなので、斬新です。


短答・選択科目まで含めた完全新作問題を内容とする模試の開催を予告しています。
オンラインでの模試の実施ということで、どのようなものになるか今から楽しみですね。


今のところ日程等の詳細はわかりませんが(2020年6月4日現在)、全国の受験生の中で実力を試す最後の機会として、注目されそうです。


7.予備試験総択(短答模試)・論文公開模試等(辰已法律研究所)

(2020年7月1日追記)
辰已法律研究所の様々な講座の新日程対応のスケジュールが発表されました。
(参照:公式リンク)

数が多いので全てを細かく紹介することはしませんが、
  1. 予備試験総択(短答模試)
  2. コンディショニング短答答練
  3. 短答完璧講座
  4. 論文予想答練
  5. 論文公開模試
  6. 福田特訓クラス
の6講座についてが、2020年向け講座として挙げられています。
このうち、1,3,4,5,6は既存のものの新日程の発表、2が新規講座のようです。
特に、1については元々4月に行う予定だった模試と同一のようなので、既に通信部等で教材を受け取っていた方等は注意が必要です。


8.その他(既存の直前答練等)

予定日通りに司法試験・予備試験が実施された場合に、5月下旬以降に行われる予定だった直前答練の実施については以下の通りです。(2020年7月1日現在)。

  • アガルートアカデミーでは、直前答練にあたる講座はありませんでした。予備試験答練については、オンライン答練への変更が決定した旨のアナウンスがありました。また、5月中は講師によるオンラインカウンセリングが行われています。
  • 資格スクエアでは、直前答練にあたる講座はありませんでした。答練についても、外部向け広報では特にアナウンスはありません。




今のところ、主なものは以上の通りです(2020年7月1日現在)。
同様のものがあればぜひ共有してください。
適宜追加します。


関連記事: 
論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験)
(奨学生・値段編)伊藤塾コンプリ答練・辰已予備スタ論の答練の比較




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0.コンプリート論文答練と予備スタ論の値段の比較

予備試験を受けるにあたって、論文の答案練習会(答練)の受講を検討する方が多いと思います。
基礎講座を受講しているかどうかを問わず、大勢の受講生を一挙に集めて答練を行っている予備校として、伊藤塾と辰已法律研究所があります。
予備試験最終合格者のうち、答練を受講していた人の多くは、伊藤塾のコンプリート論文答練か辰已の予備試験スタンダード論文答練を受講しているようです。


論文答練の比較シリーズのうちの一記事です。
(参照: 論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験))
今回は、この二つの答練の値段の観点から比較をしてみようと思います。




1.基本的な価格設定

どちらの答練も、通学部であれば10月頃から12月頃にかけての第1ターム、1月頃から3月頃にかけての第
2タームの2期制をとっています。



伊藤塾のコンプリート論文答練(コンプリ答練)は、各タームに、論文式試験で問われる科目のうち一般教養科目を除いた9科目を、各4問ずつ解くことができます。
そのため、第1タームと第2ターム合わせて36問×2で合計72問を解くことになります。
2020年度対策であれば、第1タームと第2タームをあわせた全科目セットだと、121,900円となります。
目安として1問あたり約1,700円になります。
(参考:2020年度の講座案内 https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/19A34021.html)



一方、辰已の予備試験スタンダード論文答練(予備スタ論)は、一般教養科目が各タームに2問付属します。
また、第2タームは民事系の科目が各科目6問になります。
そのため、第1タームと第2ターム合わせて合計82問を解くことになります。
2020年度対策であれば、第1タームと第2タームをあわせた通学部の全科目セットだと、207,800円となります。
目安として1問あたり約2,500円になります。
(参考:2020年度試験向けの講座案内 https://tatsumi-ws.com/items/?code=B9084H)


なお、どちらの講座も好きな科目のみ受講することができます。
セット販売の方が1問あたりの額が安くなっているため、それぞれご参照ください。
スクリーンショット 2020-05-03 01.42.40


このように考えると、特に割引がない状態だとコンプリ答練が割安であるように思えます。
一方で、いずれにせよ演習書が1冊3,000円前後で買えることを考えると、どちらも割高にも思えます。




実際には、多くの受講生が奨学生制度や各種割引を利用して受講しているため、額を考える際には割引後の値段を参照することになります。

2.伊藤塾のコンプリ答練の奨学生試験制度・値引き

伊藤塾では、各種講座の期間前に、当該講座を対象とした奨学生試験が設けられています。
(参考: 2020年予備試験向け特別奨学生試験 https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/yobi/pg16296.html)
(なお、厳密には対象講座を含むパックが、対象講座の割引の分だけ減額、というような仕組みもあり、当該講座の受講のみにしか使えないというわけではないようです。)


講座にもよりますが、最大で受講料全額無料が予定されている回もあります。
ただ、私が予備試験受験生だったときは、3割から7割程度の割引の方が多く、受講料が全額無料になるケースはかなり少なかったように記憶しています。
その基準や割合は公表はされていないようです。


奨学生試験は、回にもよりますが、答練と同様の形式の問題を数題解き、その点数を中心にして割引率が判定されるようです。



なお、奨学生試験以外にも、模試の受講やその成績等による割引券の配布もなされることがあります。
また、予備試験論文式試験に不合格だった場合に、一定以上の順位だと割引がなされることがあるようです。



以上のように、伊藤塾での答練の割引は、原則として講座単位のものを予定していることがわかります。
つまり、奨学生試験は、コンプリ答練の受講費のみが減額されます。



今年度に関していうと、コンプリ答練自体ではありませんが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響から、論文直前答練の奨学生試験がなくなりました。
その代わりに希望者全員に40%割引クーポンが配布されることとなっています。
(参照: https://www.itojuku.co.jp/shiken/shihou/kouza/yobi/pgyobisho.html)


3.辰巳の予備スタ論等の奨学生試験制度・値引き

一方で、辰已では、例年6月頃に、全講座を対象として一定の割引がなされる奨学生を募集しています。

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(参照ページのリンクが切れていたため、画像で失礼します)

こちらは、論文答練である予備スタ論に限らず、あらゆる講座が一定の割合で減額されるものです。
そのため、答練以外の複数の講座を受講する場合には、とりわけお得なものになります。


試験内容は、短答・論文・アンケートからなり、それぞれの内容を考慮して割引率が決まっていました。
私の身の回りには5割・全額の奨学生が多かったように思います(そもそも、こちらは受験者がかなり少なかったため、なんとも言えませんが)。
そのため、生涯一度しか受けられないという制約はあるものの、積極的に受けてみる価値があるように思えます。
なお、奨学生による紹介制度があった年度もあるようなので、身の回りに奨学生の方がいらっしゃれば声をかけてみるのもよいでしょう。


このように、論文答練以外の講座の受講も想定した奨学生制度であることがわかります。


それ以外では、伊藤塾と同様、模試等の結果に応じた割引を行なっています。
また、他の講座とのセットでの割引もなされています。
(参照: https://www.tatsumi.co.jp/yobishiken/tokusetu/190726_yobi_waribiki/)
このような制度からも、他の講座とのセット受講が想定されていることがわかります。


なお、2020年の奨学生試験についてはまだ発表されていないようです(2020年5月3日現在)。
例年6月中旬に試験があることから、実施するとすればそのあたりでしょうが、昨今の状況下だと事情が異なるかもしれません。

4.まとめ

上記のとおり、結局のところ答練の値段は割引率に大きく依存します。
そこで、まずはどちらの奨学生試験を受験してみることから始まるといえるでしょう。
特に、辰已の奨学生試験で全額免除が取れた場合(そして伊藤塾のそれより免除の可能性が高いと言われてはいます)、1年間の学習における学費の心配がかなり薄れるため、まずはこちらを受験するのが得策でしょう。
一方、こちらで思うような割引率が得られなかったとしても、伊藤塾では複数回にわたり割引のチャンスがあるため、日頃の学習の成果を試す意味でも奨学生試験を受験してみることをオススメします。



読んでくださりありがとうございました。



関連記事:
論文答練は取るべき?比較・おすすめ(司法試験・予備試験)
(添削編)伊藤塾コンプリ答練と辰已予備スタ論の比較



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